東日本大震災がキッカケで発案! 三菱EVの外部給電機能が生まれた訳とは!?[3.11から10年 ~今、クルマで出来ること~]

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電気自動車が世界的に注目されているいま、普及に至るまでもっとも重要な鍵を握っているとされているのはクルマから外部へ電気を供給する機能だ。2011年3月11日に発生した東日本日本大震災で直面した問題を解決すべく、三菱が画期的な商品を発売したのだ。今回は三菱が発案した災害時の味方となる機能をご紹介しよう!

目次[開く][閉じる]
  1. クルマから電気を供給できるのは国産EVだけ
  2. 東日本大震災の反省から外部給電機能を標準化
  3. 電動車の強みを最大限に! 三菱の心意気がステキ

クルマから電気を供給できるのは国産EVだけ

クルマから自宅などの建物へ、あるいはその逆も。なんのことを話しているかと言えばV2Hのことだ。V2Hはヴィークルトゥホームの略。例えば、大容量の電気を貯めている電気自動車から自宅へ電気を供給したり、あるいは自宅のソーラーパネルでつくった電力をクルマのバッテリーに蓄電したりすることが出来る仕組みだ。

実はこれ全ての電気自動車に付いている機能ではなく、ざっくり言えば国産EVだけである。というのも、電気自動車は大きく二つの規格に分けられている。そのひとつが、国産勢で採用しているチャデモと名付けられた規格で、最大のポイントはクルマから建物など“外部”への給電に対応している点にある。

東日本大震災の反省から外部給電機能を標準化

じつは世界初の市販型電気自動車として2009年にデビューした三菱 アイミーブにはその機能が搭載されていなかった。ところが10年前の2011年3月11日に発生した東日本大震災の被害状況を目の当たりにした開発者や実際に被災された方から「クルマから電気を取り出せれば便利なのに」という声が高まったのだという。

そこで三菱は東日本大震災から1年後の2012年4月にミーブパワーボックスという商品を発売(発表は2012年3月)。アイミーブに接続すれば、これまで不可能であったクルマから建物など“外部”への給電が可能となったのだ。

震災発生からたった1年足らずで製品化が叶ったことについて、三菱自動車広報部に尋ねると「震災1年以内にどうにか市販化を! という思いで進めた」からだという。

この結果、アイミーブオーナーはもちろんのこと、ミーブボックスの発売を受けてアイミーブを導入する自治体も増えたほどだ。

電動車の強みを最大限に! 三菱の心意気がステキ

ちなみに2013年にデビューした世界初のSUVの形をしたプラグインハイブリッドモデルであるアウトランダーPHEVにもこの機能を標準装備化するなど、三菱は単にクルマとしての機能ではなく、もしもの際にも活用しやすいように設計がなされているのだ。

じつは外部給電機能を実現するためには、コストがかさむ急速充電機能と呼ばれる機能を搭載しなければならない。車両価格が上昇してしまうためにライバル車などは、あえてその機能を外したモデルも少なくない。

三菱の電動モデルに外部給電機能を搭載する理由を開発者に聞くと「電動車というだけで環境にいいモノと考えられている。だが、これからのクルマは単に環境性能だけでなく、有事の際に活躍できるような機能も担保する必要がある」と語っていた。そう、三菱は一貫して電動車ができることを最大限ユーザーに還元できる方法でクルマ造りを行っているのだ。

残念ながら10年前に東日本大震災が発生した当時は存在しなかった機能だが、その反省を受け、今や三菱の電動車全車に標準装備としているのは心強い。起こってほしくはないが、もしまた大震災などが発生した場合に備えて、電動車の強みを改めて見直すチャンスかもしれない。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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筆者MOTA編集部 木村 剛大

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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