BMW アクティブハイブリッド X6 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:BMW Japan
フランクフルトMSで発表されたX6ハイブリッド
1997年末にトヨタが初代プリウスを発売して以来、事実上「日本車の独壇場」であったハイブリッドカーの世界。
が、そうした状況にも明確な変化の兆しが見え始めた。発端は、2012年からのスタートが決定したヨーロッパでの極めて厳しい罰金付きのCO2排出量規制。
これまで「CO2の削減にはディーゼル・エンジンが効果的」という姿勢を取ってきた多くのヨーロピアン・メーカーだが、前出のメーカー平均値規制はもはや「それだけ」では達成出来ない事が明らかに。
そこで、従来通りディーゼル主体という態勢はキープしつつも、“大食漢”のガソリン車には電気の助けを乞おうというのが、高出力のガソリン・モデルをラインナップに加えるメーカーの昨今見え始めたスタンスなのである。
というわけで、去る9月に開催されたフランクフルト・モーターショーで7シリーズのハイブリッド・モデルと共に発表されたX6ハイブリッドを、生産工場のあるアメリカでテストドライブした。
ちなみに、そんなアメリカ工場では基本メカニズムを共有するX5も生産するが、「こちらの環境対策はディーゼル・モデルで行う」というのが戦略のため、ハイブリッド・モデルのラインナップはX6に限られる。
システムの一部であるインバーターをエンジン直上に載せるため、それを避けるべく中央部にバルジ(膨らみ)が設けられた専用造形のボンネットフードを採用し、専用色の“ブルーウォーター・メタリック”を設定した事などが主な外観上の特徴となるX6ハイブリッド。
インテリアでは、タコメーター下部に駆動用バッテリーの充電状態と、モーター出力の状況、電力回生中を示す表示が加えられたのが目新しいが、見方を変えればガソリンモデルとの仕様の差はその程度。
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