BMW X3 海外試乗レポート/石川真禧照(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:BMW JAPAN株式会社
0→100km/h加速は5.7秒!なかなかの俊足です。
プレス試乗会はアメリカ・ジョージア州のアトランタで行われた。BMWはドイツのメーカーなのに、なぜ北米?という疑問に対しては、このX3をはじめX5、X6は、アメリカ・サウス・カロライナ州の工場で生産されているから。つまり、生産された地で試乗会を開催したのだ。
日本に導入されるX3はガソリンエンジンの3.0Lなので、同じ仕様を試乗する。8速ATのDレンジを選択し、走りだす。直6エンジンは1500回転からアクセルの動きに対して、タイムラグなく反応する。2000回転以上を保てば、かなりスポーティなドライビングが楽しめる。
メーカー公表値では最高速は245km/h、0→100km/h加速は5.7秒と、かなり速い。一気に7000回転まで上昇する直列6気筒エンジンは、相変わらずのBMWフィーリング。直列エンジンにこだわっている自信作といえる。
サスペンションも完全に新設計された。Xモデルとして初めて採用された電動パワーステアリング(EPS)は低速域では軽め、高速になると重めの操舵力と、ややかための乗り心地を実現している。乗り心地のよさとサスペンションのしなやかさは、テストコースとして用意された山越えのオフロードコースで、十分に試すことができた。
ちなみに、試乗車にはオプションとして用意されている電子制御ダンパーを調整するダイナミック・ドライビング・コントロールも装備されていたが、乗り心地はノーマル/スポーツ/スポーツ・プラスの各モードを試したが、大差なかったこともお伝えしておこう。
セダンからの乗り換えユーザーもきっと満足!?
現行モデルよりも大きくなったボディの恩恵はリアシートとラゲッジスペースに表われている。
リアシートはやや低めの着座で、ヘッドスペースも十分。足元は中央のトンネル部分の張り出しが大きいので2人掛けが理想だが、3人掛けもそれほど窮屈ではなかった。このリアシートは背もたれが4/2/4と3分割できるので、アレンジが多彩になり、いろいろな使い方ができる。
日本市場でのXシリーズだが、現在はX1がかなり人気が高い。その理由は価格設定の手頃さからだ。X3に関しては、価格も600万円をオーバーする高級車なので、爆発的なヒットは望めないものの、旧5シリーズセダンなどからの乗り換えも期待できそうだ。
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