クラリオン 車載用“フルデジタルサウンド”「Z3」「Z7」「Z25W」試聴インプレッション(1/3)
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国内唯一!音源からスピーカーまでの車載用フルデジタルサウンド「Z3」「Z7」「Z25W」発売
クラリオンが4月に発売を開始したカーオーディオ・システム「フルデジタルサウンド」の話題がにわかに高まっている。
フルデジタルサウンドとは、その名の通りスピーカーで音楽を再生するまでデジタル音源を一度もアナログ信号に戻すことなく音にする技術だ。
従来のオーディオの場合、CDやMP3などのデジタル音源であってもパワーアンプで増幅する手前で音声信号をアナログに戻す。これは車載の純正オーディオでも、ホーム用の高級オーディオでも、ヘッドホンやイヤホンで聴くポータブルオーディオやスマホでも同じことだ。
ところがクラリオンのフルデジタルサウンドは、0と1(+1&ー1)のデジタル信号をそのままスピーカーに送り、振動板を動かす。そのためスピーカーもフルデジタルサウンド専用のものになるわけだが、他にはない画期的なシステムなのだ。
すべてデジタル信号で処理することでノイズの影響を受けにくいし、元々の音源をより忠実に再現しやすい。その意味では、究極の原音再生が可能なシステムともいえる。
しかも、従来のオーディオの概念では必須だったパワーアンプが不要。パワーアンプに代わる駆動回路で効率よくデジタル信号を音に変えることができるため、消費電力が従来のカーオーディオの約5分の1と少ない。つまり、とてもエコなオーディオでもある。
電気自動車やハイブリッド車はオーディオやエアコン等の電力消費が、航続距離に直接響いてくるわけで、そのようなエコカーにも向くオーディオなのだ。
常にカーAVへの拘りを見せてきたクラリオン
こんな画期的なカーオーディオを生み出したクラリオンは、常に先進的なカーAVを作ってきたメーカーである。
古くは日本で初めてカーラジオやカーステレオを作ったのもクラリオンだし、マイクロソフトと共同で世界で初めてオートPCを作ったのもクラリオンだ。
またオーディオの音質にもこだわりを持っており、かつてアゼスト・ブランドで出したDRX9255というCDヘッドユニットは音の良さでマニアの間でも評判となったし、スバル車のオプション・オーディオで大人気を博したマッキントッシュ・カーオーディオのヘッドユニットの開発にも関わっていた。
そのつながりで、クラリオンの音決めの基準となる試聴室のリファレンス・システムはマッキントッシュのホーム用超高級システムである。
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