【トヨタ ランドクルーザー誕生70年の歴史を振り返り前編】今の姿とは全く異なる初代モデルに注目! 初代ランクルは自衛隊向けに作られたモデルだった!?

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トヨタ 新型ランドクルーザー300が発表され、2021年夏にも発売される見込みだ。今となっては高級SUVというイメージのランドクルーザーであるが、振り返ってみると軍用車を市販版に仕立てたジープのようなモデルからスタートと、今の姿からは想像もできないクルマであった。そこでトヨタ ランドクルーザーの70年にも及ぶ歴史を振り返ってみよう。今回は前編と題して、初代モデル〜5代目モデル60系までをご紹介する。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型ランドクルーザー300発売間近! ランクルは70年にも及ぶ超長い歴史の持ち主だった
  2. 初代ランドクルーザーは自衛隊向けに開発するも、結果として市販モデルに
  3. 2代目ランドクルーザーからロングモデルも登場! 量産車として開発したため幅広いラインアップが魅力だった
  4. 3代目ランドクルーザーは北米で大ヒット! 世界のランクルになった歴史的なモデル
  5. 今のランドクルーザーブランドの元祖は50系! ディーゼル廃止でガソリンエンジン一本化
  6. モデル途中で初の乗用車登録&ATモデルも追加

新型ランドクルーザー300発売間近! ランクルは70年にも及ぶ超長い歴史の持ち主だった

先日、新型ランドクルーザー300と呼ばれる新型モデルがついにお披露目となった、トヨタを代表する四輪駆動車である。

日本のみならず、幅広い国と地域で愛されており、今年2021年で誕生から70年という長い歴史を持つモデルだ。そこで今回はそんな長い歴史を誇るランドクルーザーを初代モデルから振り返ってみたい。

>>【ランドクルーザー新旧比較】トヨタ 新型ランドクルーザーはディスプレイ機能が凄まじく使える内容だった! 歴代初の電気式パーキングブレーキも採用

初代ランドクルーザーは自衛隊向けに開発するも、結果として市販モデルに

1951年に完成した初代モデルは、当初陸上自衛隊(当時の警察予備隊)へ納入することを目指して開発された車両だった。当時の小型トラックであるトヨペットトラックSB型用のシャシーを四輪駆動へと改め、エンジンには当時のトラックやバスに搭載されていた直列6気筒OHV3386ccのガソリンエンジンが搭載されていた。

しかし、残念ながら陸上自衛隊への採用は叶わず、民生用として本格的な生産がスタート。当初はトヨタ ジープとして販売していたが、ジープという名前がウィリス・オーバーランド社の商標であったことから、1954年6月から「ランドクルーザー」へと改められて現在に至っている。

2代目ランドクルーザーからロングモデルも登場! 量産車として開発したため幅広いラインアップが魅力だった

1955年11月には2代目へと進化。初代とは異なり、当初から民生用として開発されたこともあり、軍用車然としていた初代とは異なる印象となっている。

また多岐にわたる用途を想定し、ノーマルホイールベース車のほかショートホイールベースも設定。モデル末期にはロングホイールベースも追加されていた。

本格的な四輪駆動車として生まれたランドクルーザーではあったが、警察のパトロールカーとして後輪駆動の2WDモデルも用意され、より幅広いラインナップとなっていたのも特徴。

さらにこの代からは海外への輸出もスタートし、特に北米市場ではスマッシュヒットを記録している。

3代目ランドクルーザーは北米で大ヒット! 世界のランクルになった歴史的なモデル

1960年8月には3代目モデルが登場。通称40系と呼ばれるこのモデルは、特に北米市場で大人気となり、このデザインをリバイバルさせた「FJクルーザー」が2006年に登場したのも記憶に新しいところ。

搭載されたエンジンは当初は先代から引き継いだ直6OHV3.9リッターガソリンエンジンとなっていたが、73年にはランクル初のディーゼルエンジンとなる直6 3.6リッターディーゼルを追加、翌年には4気筒の3リッターディーゼルモデルも追加し、日本国内で個人が購入しやすい4ナンバーカテゴリーとなった。

今のランドクルーザーブランドの元祖は50系! ディーゼル廃止でガソリンエンジン一本化

40系の派生車種として1967年に登場した50系と言われるモデルは、ランドクルーザーのステーションワゴン版と言えるもの。日本国内では商用車カテゴリーで販売されていたが、海外では乗用車として販売されていた。

そのため、商用車テイストの強いディーゼルエンジンは設定されず、3.9リッターガソリンエンジンのみ(75年に排ガス規制のために4.2リッターガソリンエンジンに置き換えられている)となっており、日本国内よりも国外で人気のモデルとなっていた。

このモデルこそが現在まで続く乗用ランドクルーザーの元祖とも言えるモデルであった。

モデル途中で初の乗用車登録&ATモデルも追加

1980年8月に登場した60系は、55系の後継モデルであり、バン系は40系が継続販売されていたことから、より乗用車然としたルックスとなった、当初、日本国内では引き続き商用車登録だったが、モデル末期の88年には正真正銘乗用車登録のモデルも登場している。

ガソリンエンジンは排気量を拡大して4.2リッターを採用し、55系では設定されなかった3.4リッターディーゼルエンジンもラインナップすることで、幅広いユーザー層をターゲットとしていた。

82年には4リッターディーゼルエンジンの追加、84年にはガソリンエンジンを4リッターのものに置き換え、85年にはディーゼルターボモデルや、イージードライブを実現する4速ATが追加されるなど、短いスパンで改良がなされていた点も特筆すべきポイントだろう。

また内装もファブリックタイプのセパレートシートを用意し、エアコンやパワーステアリングといった快適装備や、電動シートやサンルーフといった豪華装備も設定したことで、個人ユーザーを多く取り込むことに成功したモデルとなっている

5代目モデルから高級路線にシフト! ランクルの変遷が凄まじかった

今回はランドクルーザーの初代モデルから3代目にあたる40系までを振り返ってきた。冒頭で述べた通り、当初は陸上自衛隊へ納入するために開発された車であったために、ジープに近いデザインであった。

ところが2代目モデルからは当初から市販を意識、そして3代目モデルはランクルブランドを確立させた歴史的なモデルというワケだ。

このように70年という長い歴史はさすがランクルといったところ。4代目モデル以降はどのような変遷を遂げるのか!?

次回は2021年6月16日に掲載予定なので、お楽しみに。

【筆者:小鮒 康一/まとめ:MOTA編集部】

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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