2009/1/15 18:27
フォルクスワーゲン、全世界販売台数623万台を達成
フォルクスワーゲン グループは2008年に全世界で623万台を販売したことで、前年の619万台を0.6%ほど上回り、販売記録を更新した。
まず、フォルクスワーゲン グループはドイツ国内市場では106万台(前年:105万台;+0.4%)を販売し、市場平均(−1.8%)を超えたことにより、シェアは0.9ポイントアップし、33.6%となった。
一方、中国においては初めて100万台を上回り、102万台(前年:91万500台;+12.5%)を販売。そしてフォルクスワーゲン グループにとって第3位の市場であるブラジルは、前年比8.9%増の63万3300台(前年:58万1300台)という結果になった。
中・東欧及びインドにおいても拡大戦略で成功を納めている。中・東欧では55万6600台(前年:49万6800台;+12%)を販売。内13万1300台(前年:8万900台;+62.2%)をロシア市場が占めるという形となった。また、インドは18,800台(前年12,700台)で前年比47.2%の大きな増加となった。
低迷した欧州市場全体では、フォルクスワーゲン グループは350万台(前年:360万台;−2.1%)を販売し、内192万台(前年:206万台;−6.9%)はドイツを除く西欧が占める現状となった。
一方、経済環境が厳しかった中、米国市場におけるフォルクスワーゲンにとっては、収穫の多い1年となった様子。2008年は米国の自動車産業にとってこれまでで最も厳しい年の一つであったが、全市場が18%ほど減少したにも関わらず、フォルクスワーゲン グループは31万4500台(前年比−4.5%)で販売水準をほぼ維持することができた。また、テネシー州で新工場を設立することを決め、フォルクスワーゲン オブ アメリカの本社をヴァージニア州に移転させたことで、今後のアメリカにおけるフォルクスワーゲン事業のために重要なレールを敷くことに成功している
。さらに5つのグループ傘下ブランドは過去最高の販売台数を記録している。
フォルクスワーゲン乗用車ブランドは367万台(前年:366万台;+0.1%)でこれまでの販売記録を更に伸ばす形となった。アウディは100万3400台(前年96万4000台;+4.1%)で初めて100万台を超え、13年連続の販売記録を樹立。シュコダも67万4500台(前年:63万台;+7.1%)、そしてフォルクスワーゲン商用車は50万3000台(前年:48万8700台;+2.9%)で新記録となった。 セアトは36万8100台(前年:43万1000台;−14.6%)を販売。ベントレーは7,605台(前年:10,014台;−24.1%)、ブガッティは73台(前年:81台;−9.9%)に終わった。しかしランボルギー
ニは2,430台(前年:2,406台)で1.0%の増加と、若干ではあるが頬の緩む結果となった。ちなみにスカニアは含んでいない。
会見でフォルクスワーゲン グループ ジャパンのジェリー・ドリザス社長は、「2009年は各企業ともに、上半期のスタートダッシュが肝心だ。また日本は今の経済状態をネガティブに考えすぎている。日本の景気打開策は、従来通りの輸入に頼らず、もっと国内消費に目を向けた政策を採るべきだ」と、コメントした。
最後に、2009年にフォルクスワーゲンが投入する予定の新型車及び追加車は、全5車種。まず2月にEOSインディビデュアルと、パサート ヴァリアントV6 4MOTIONインディビデュアルを追加。そして春頃には新型ゴルフとシロッコ、さらにティグアン スポーツ&スタイルを投入する計画だという。
自動車メーカーの減退が囁かれる本年だが、フォルクスワーゲンの勢いからは目が離せなそうだ。