2代目フェアレディZ S130型をカスタム! “古くて新しい”スタイルに変身するエアロパーツがCLS-RMブランドより誕生/ESB 【Vol.12】

旧車ブームで注目が集まりだした2代目フェアレディZ S130型

初代から数えて7代目にあたる最新の「Z」(日本名「フェアレディZ」)がアメリカで先行発表された。さらに、このところの旧車ブームもあいまって、フェアレディZまわりがにわかに賑やかだ。

フェアレディZといえば、S30型といわれた初代モデルをまず思い浮かべる人は多いはず。1969年に登場したS30型は、欧州のGTマシンばりのスペックとスタイリングを持ちながらリーズナブルな価格(当時のポルシェ911が約1万ドルに対し、ダットサン240Zは約3600ドル)もあり、北米で空前の大ヒットとなる。販売期間は9年というロングセラーモデルとなり、世界総販売台数は約55万台(国内販売台数は約8万台)と、GTカーでは爆発的な販売台数を記録する。

そんな初代に続き、1978年に登場したのが2代目となるS130型だ。ロングノーズ・ショートデッキをはじめとした基本スタイルは初代を踏襲しながら、空力性能や安全性や居住性、環境性能などを大きく進化させて登場。Tバールーフなど装備しゴージャスな方向へと舵を切ったことで、北米での人気は高まり、5年間で世界総販売台数は約42万台と大ヒット。

だが、偉大な初代を持つ2代目のせいか、S30型ほど熱狂的な愛好者は多くなかった。それを表すように、S30型が20年ほど前からレストア車両として人気が高まったのに対し、S130型はそこまで脚光を浴びてこなかった。現存するS130型の数が多くないことにも現れている。

しかし、昨今の旧車ブームの影響もあり、S130型に注目が集まり始めている。

今のセンスと技術を使って、S130型を最新モードへ!

そんな2代目S130型に対し、当時のスタイルに復元するレストアではなく、今だからできる新しいスタイルを追求したのが、カスタムファクトリーの『ESB』だ。ESBといえば、レトロな鉄チン製ホイール『TC-01』や、軽トラをフォーミュラマシンルに昇華するボディキットなど、斬新な発想をカタチにしてきたメーカー。手に入れやすいモノを、スペシャルなスタイリングに変身するセンスと卓越したデザイン力に、いつもカスタムシーンは刮目している。

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S30型よりも入手しやすい。そして現代の技術ならばさらに高見を目指せる

そんなESBの梶谷代表が、なぜS130型に目を付けたのだろうか?

「初代のS30型は、今や高価すぎて手に入らない高嶺の花。1000万、2000万円なんて当たり前の状態です。でも、2代目のS130型ならば、200万円~500万円(MOTA中古車相場参照:2022年1月時点)で購入可能。そこまでお金を持っていない若い世代でも、なんとか手に入れられるでしょう。もちろん、クルマの魅力も大きく、今のクルマにはない美しさが見えてきます」と梶谷代表。

S30型よりも入手がしやすく、美しいボディラインのクルマに対して、現在の技術を使えばさらに高みに持って行けるんじゃないかと考えたESBにより、S130型のカスタムプロジェクトがスタートした。

当時のパーツを使って復元をするレストアが、旧車カスタムの王道。しかしそうではなく、今のセンスと技術を投入して、旧車であるS130型を新しいスタイルに仕上げるというのがESBの考えだ。

S130Z/ESB
S130Z/ESB
S130Z/ESB

例えばESBのデモカーでは、当時ではあり得ない極低車高や、扁平タイヤ、ワイドリムホイールを装備していること。

当時は車高が下がらない前提のエアロパーツのデザインが多かったが、今の技術とパーツを使ってグッと下げた車高とローダウンにマッチするエアロパーツを装着することで、スタイリングの一体感が高まり、S130型の美しさをさらに引き出せると考えたわけだ。

S130Z/ESB

ちなみに足まわりは、フロントにZ31型 フェアレディZ用を加工したワンオフ車高調、リアにはS13シルビア用車高調にアッパーアームを加工。これらを組み合わせ、極太&極深なESBオリジナルホイール『TC-01(F:15×10J -25 R:15×11J -35)』&太いタイヤ(195/50)装着し、ノーマルフェンダーにホイールのリムがはみ出す“アウトリップ”スタイルに仕立てているのだ。

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S30型に“化ける”のではなく、テイストを取り込む『CLS-RM フロントバンパー』

S130Z/ESB

まず目を惹きつけるのが、ストレッチしたノーズを持つ『CLS-RM フロントバンパー』を装着したフロントフェイスだろう。

S30型の1種である240Zに採用されていた「Gノーズ」(エアロダイナ・ノーズ)の雰囲気を取り込みながら、決して“化けている”感じになっていないのがポイント。

「S30型に比べて、一回り大きなフェイスにするため、Gノーズで全長を伸ばしています。ビジュアル的にもボンネットの長さを際立たせるため、中央のプレスラインをバンパーに入れ込みました。先端にアクセントをつけた形状も気に入っています」と梶谷代表。

S130Z/ESB

ウインカーにはS30型純正タイプを装着。その角度に合わせるように、ボトムを絞り込みながら内巻きに仕上げている。左右のウインカーをつなぐようにメッシュ張りした横長ダクトを取り込むことで、平べったい顔立ちに仕立てている。純正フェンダーからのプレスラインを取り込んだサイドの絞り込みも秀逸だ。

価格:8万8000円(税込)

適合:フェアレディZ(S130Z)1978年~1983年式 

>>『CLS-RM フロントバンパー』の詳細はこちら

後付け感なくメリハリのあるサイドビューを演出する『CLS-RM サイドステップ』

S130Z/ESB

もともとS130型の純正ボディは、フェンダーラインの下にサイドシルが見えている。そこで、純正パネルはそのままに、サイドシルを隠すようにデザインしたのが『CLS-RM サイドステップ』だ。絞り込みは純正ラインを取り込み、車高を低く見せている。

S130Z/ESB

フロントバンパー同様、内側に巻き込んだ形状に加え、フェンダーラインを継承しながら前後に膨らみを持たせることで、後付け感なく、メリハリのあるサイドビューに仕立てている。

「サイドステップのデザインは、3代目Z31の純正サイドステップを意識しました。旧車カスタム好きの方たちからは嫌われそうですが(笑)、歴代のフェアレディZのデザインを随所に取り込んで、古くて新しいスタイルができればと思っています」と梶谷代表。

価格:6万6000円(税込)

適合:フェアレディZ(S130Z)1978年~1983年式(2シーターのみ適合)

>>『CLS-RM サイドステップ』の詳細はこちら

リア周りにはマッドガード、リアガーニッシュ、リアウイングをラインナップ

CLS-RM リアマッドガード』は、サイドステップからのつながりを純正リアバンパーへとつなぐもので、後期(1978年~1983年)純正のリアサイドバンパーにジャストフィットする。前期モデルにも装着可能だ。

テールレンズをつなぐように装着する『CLS-RM テールガーニッシュ』は、S130カスタムの王道メニュー。ただ、純正US仕様ガーニッシュの価格は10~15万円と高い。そこで、テールレンズとナンバーベースをデザインに取り込みながら、シンプルかつリーズナブルなガーニッシュとした。

S130Z/ESB

CLS-RM リアウイング』は、当時の雰囲気を取り込み、3分割構成のダックテール形状。リアガーニッシュと合わせ、S130型の美しさを際立たせるアイテムだ。

▼CLS-RM リアマッドガード

価格:2万2000円(税込)

適合:フェアレディZ(S130Z)1978年~1983年式

>>『CLS-RM リアマッドガード』の詳細はこちら

▼CLS-RM テールガーニッシュ

価格:4万4000円(税込)

適合:フェアレディZ(S130Z)1978年~1983年式(後期テールのみ)

>>『CLS-RM テールガーニッシュ』の詳細はこちら

▼CLS-RM リアウイング

価格:5万5000円(税込)

適合:フェアレディZ(S130Z)1978年~1983年式(2シーターのみ)

>>『CLS-RM リアウイング』の詳細はこちら

旧車好きの若い人にこそ届けたい現代版 フェアレディZ S130型

S130Z/ESB

旧車カスタムとは一線を画す、最新のカスタム流儀を取り込んだESBのS130型。往時のハコスカにあったサファリブラウンにオールペンし、さらにロングノーズ化した極低車高に似合うデザインは、まさに今求められているスタイリング。

S130Z/ESB

当時ではありえないフットメイクとホイール&タイヤや、ロングノーズの先端がスネにあたるほど低く構えたフェイスは、これから旧車をイジろうという若い人たちにも刺さること間違いなし! 今ならまだ手に入れられるS130型をベースに、時代をリードして欲しい。

こちらのフェアレディZ S130型は東京オートサロン2022にお披露目予定なので、楽しみにしていてほしい。

>>フェアレディZ(S130型)用エアロパーツの商品詳細・購入はこちら

■40年以上前の車両なので、取り付けには知識のあるカーショップがオススメ

ESBには20年のエアロパーツ製作実績があり、製品のフィッティングには定評がある。しかし今回のS130型は、ESBのノウハウを生かし製作にチャレンジしたものの、40年が経過した車両ともあり、すべての車両において無加工で取り付けできるフィッティングとはならなかったとのこと。

そのため、取り付けには加工が必要になる場合もあるため、知識のあるカーショップに取り付けを依頼するのがオススメとのこと。

価格や詳細はオフィシャルサイトを要チェックだ。ESBに興味を持った方は、FacebookやInstagramもフォローしてみてはいかがだろうか。

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筆者   岡本 晃
元自動車雑誌編集者/編集長。現在は「オフィス・アヘッド」という屋号で、ライター/編集者として活躍している。自動車雑誌、カスタム系雑誌への寄稿が多く、関西エリアを拠点に活動中。ジャンルを問わず、面白いモノ・コトを掘り起こして執筆することに力を注いでいる。
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Brand Info - CLS

CLSはストリートな雰囲気たっぷりのスタイルを作り上げるカスタムパーツブランド。CLSがプロデュースするカスタムホイールTC01は、シンプルなデザインでどのようなスタイルにも似合う人気のアイテム。オーバーフェンダー対応サイズと車検対応サイズをラインアップする。オシャレな足元のドレスアップにぴったりのホイールだ。

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