2007/7/2 14:08
【F1 第8戦】 トヨタ、ラルフ・シューマッハが10位
第8戦フランスGPの決勝レースで、トヨタは、R.シューマッハが10位フィニッシュ。8番手スタートのJ.トゥルーリはスタート直後の接触で無念のリタイアを喫した。
■コメント
ラルフ・シューマッハ (10位) 「1周目を除けばレースは上手く行った。レース中のペースは悪くなかっただけに、ポイント獲得を果たせなかったことは残念だ。1周目にヤルノ・トゥルーリがH.コバライネンに接触したのは、そのすぐ後にいた私にとって不運な出来事だった。私は行き場を無くし、他車が安全にコーナーを抜けようとしている中で、2つポジションを落としてしまい、残念だった。私は前を走るR.バリチェロ(ホンダ)よりも速かったが、追い越すことは出来なかった。その結果、最初のピットストップまでに20秒以上を失い、この時点でレースは厳しいものとなってしまった。しかし、私は戦い続け、ライバルに引けを取らない速いラップタイムをマークするなど、“TF107”のポテンシャルを見せることは出来たと思う。我々は開発を続け、更なる進歩を遂げられると信じている。次戦イギリスGPが行われるシルバーストーン・サーキットは、これまでと異なるサーキットであり、違うレースだ。先週行ったシルバーストーンでのテストの結果は有望なものであり、次戦こそポイントを獲得できることを望んでいる」
ヤルノ・トゥルーリ (リタイア) 「1周目の接触はレースでは良くあるアクシデントだ。1周目は非常に混戦であり、正直に言って、私はヘアピン進入で判断を誤った。私は誰も攻撃しようとしたわけではなく、ブレーキングを遅らせ過ぎてしまったために、H.コバライネンに接触してしまった。私のレースも終わってしまったが、彼のレースを台無しにしてしまったことには気の毒に思っている。残念ながら、私はミスを犯し、この接触のダメージはフロントウィングだけでなく、サスペンションにも及んでいた。接触の後、すぐにピットへ戻ったが、レースの続行は不可能だった。良い戦略と共に、ポイント獲得の自信を持っていただけに本当に残念だ。しかし、次戦イギリスGPは目前に迫っており、チームの誰もが懸命な努力を続けているので、シルバーストーンでは好結果を得られると確信している」
新居章年
技術コーディネーション担当ディレクター 「これもレースだが残念の一言だ。グリッドはヤルノ・トゥルーリが8番手とラルフ・シューマッハが11番手ではあったが、トップとの差も小さくなってきており、レースでの上位進出を狙っていた。しかし、1周目の第5コーナーが全てだったといえる。スタートは2台共に順調だったが、問題のコーナーでヤルノ・トゥルーリは行く手を阻まれて接触。背後にいたラルフ・シューマッハも減速せざるを得なかった。ラルフ・シューマッハは、最初の給油までは、前走車に阻まれたものの、後半はペースも上がり、次のレースにつながる結果といえる。来週のイギリスGPが行われるシルバーストーンでは、テストで好タイムを記録しており、車の速さを結果に結び付たい」
山科忠
TMG会長 兼 チーム代表 「今日の結果は良いものではなかったが、いくつか今までより良かった点もあった。一つはラルフ・シューマッハが高い競争力を示してくれたことだ。特にロングランにおいて、混雑に阻まれていない時は速かった。彼は非常に良いパフォーマンスを見せ、ラップタイムだけを見れば、我々はより上位でフィニッシュ出来るペースだったと分かる。残念ながら、彼はヤルノ・トゥルーリのアクシデントの後、ポジションを落とし、最初の給油までに20秒を失ってしまった。これがなければ今日はポイント獲得が可能だったはずだ。また、ヤルノ・トゥルーリももしアクシデントが無ければポイントが獲得出来たのではと思っている。もう一つ良かった点は、我々の2台共にスタートが上手く行ったことだ。確かにヤルノ・トゥルーリはH.コバライネンに接触してしまったが、それは6位のポジションに挑戦した末の結果であり、スタート直後の彼の戦う姿勢を見て嬉しく思った。最後に、我々は全く信頼性の面で問題に見舞われなかった。この週末を通して大きなトラブルは無く、チームは非常に良い仕事をしてくれた。彼らを誇りに思っている」