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業界ニュース・自動車ニュース 2005/5/11 10:11

三菱、次世代型電気自動車の開発を推進

 三菱は、同社独自の電気自動車に関する技術開発構想として、駆動系をコンパクトに収めることができる「インホイールモーター」(モーターを車両のホイール部に内蔵)と、エネルギー密度などの性能面で有利な「リチウムイオン電池」をコア技術として位置付け、これらの長所を生かした次世代型電気自動車の開発を推進するとした。なお同社では、この構想に関連する技術や車両などの総称を「MIEV(ミーブ、Mitsubishi In-wheel motor Electric Vehicle)」と名付け、ハイブリッド車や燃料電池車へ適用することも視野に入れて技術開発を進め、「環境の世紀」にふさわしいクルマづくりを目指す。

「MIEV」について

 三菱は、内燃機関の次を担う次世代車の選択肢の一つとして、早くから電気自動車の研究・開発を手がけているが、最近では高性能なリチウムイオン電池に注目して、これを搭載した実験車両FTO EVやエクリプスEVを製作し、24時間連続走行試験や公道走行試験を実施するなど、着実に実験・開発を進めてきた。

 今回提唱したMIEVは、実用化に向けて長年取り組んでいるリチウムイオン電池に加えて、車両のホイール部にモーターを内蔵した、いわゆるインホイールモーターに新たな可能性を見出し、この2つの技術を核として、これらの長所を生かした次世代型電気自動車の開発を推進する構想。電気自動車の更なる可能性を追求するとともに、これを基盤として、ハイブリッド車や燃料電池車へ展開することも視野に入れている。

(1) インホイールモーター

長所として、複雑で重くスペースもとるトランスミッションなどの駆動系を必要とせずに、2輪駆動から4輪駆動へ発展させたり、また、各駆動輪の駆動力・制動力を、それぞれ独立で高度に制御することも可能となる。このため、ランサーエボリューションやパジェロなどで追求しているオールホイールコントロール技術がさらに進展する可能性があるとしている。

 また、駆動システムをコンパクトにホイール内部へ収めることで、車両レイアウトの自由度が高まる。このため、既存のエンジン搭載車を比較的スムーズにハイブリッド車へと発展させやすくなり、燃料電池車の場合には、大きな容積を必要とする燃料電池や水素タンクの搭載スペースを従来よりも確保しやすくなる。また、車体を新設計する場合には、斬新な外観デザイン、重量配分の最適化による高い運動性能、従来以上の広大な居住空間、ボディ骨格の最適化による高い衝突性能、などの可能性を広げることになる。

(2) リチウムイオン電池

他の二次電池と比較して、エネルギー密度や寿命といった性能面で有利である。三菱は、この高性能な電池に注目し、これを搭載したFTO-EV(1998年)、エクリプスEV(2000年)を製作。急速充電と全開走行を繰り返した24時間連続走行試験や、ナンバーを取得して公道上で走行試験を実施するなど、これらを通じて実用性能を確認してきた。

 なお、リチウムイオン電池の性能は、ここ数年間で大きく向上しており、電気自動車のみならず、ハイブリッド車、燃料電池車の走行性能や航続距離の向上、軽量化など、今後の実用化に向けて大きな期待がもてる。

 三菱は、このMIEVコンセプトに基づく研究車両の第1号車として、コルトをベースに、2基のインホイールモーターを後輪に装着し、主電源としてリチウムイオン電池を搭載したコルトEVを製作し、インホイールモーターシステムの開発試験を既に始めている。さらに、4輪インホイールモーター駆動の実験車用に、より高出力の新型インホイールモーターを開発中としている。商品化としては2010年に軽自動車で市場に提供することを目標としている。

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