2006/5/8 04:45
【F1 第5戦】マクラーレン、K.ライコネンが4位
5番グリッドからスタートしたキミ・ライコネンは、5位のままオープニングラップを終了。一方、8位スタートのファン-パブロ・モントーヤは、第1コーナーの混乱に巻き込まれ、3つポジションを落として11位でホームストレートを通過した。スタート直後のクラッシュでタイヤにダメージを受けたヴィタントニオ・リウッツィ(トロロッソ)がオープニングラップ中にコース上で立ち往生。このマシンの処理のため、セーフティカーが導入され、3周目終わりまでレースをコントロールした。
4周目のシケイン手前で、ライコネンはジェンソン・バトン(ホンダ)にブレーキングバトルを仕掛け、これをパス。先行するドライバー──フェルナンド・アロンソ(ルノー)、ミハエル・シューマッハー、フェリペ・マッサ(ともにフェラーリ)──がピットに入ると、ライコネンは19周目に首位に立ち、23周目に初回ピットストップ。7.9秒で作業を終え、4位でレースに戻った。
2度目のピットストップ・タイミングでも同様の展開。ライコネンは暫定首位に立つと44周目にピットインし、6.8秒の静止後、前回と同様の4位でレースに復帰する。残り16周となった第3スティントでは、マッサとのギャップを3秒から0.4秒に縮めたものの、オーバーテイクには至らず、4位でチェッカーを受けた。
モントーヤは、5周目の第1コーナーでジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)をパス、10位にポジションを上げた。その後、コンマ5秒以内の差でニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)を追撃。27周目に初回、48周目に2度目のピットストップに入り、それぞれ9.2秒、8.4秒で作業を終えた。54周目、9位走行中にエンジントラブルが発生し、リタイアを喫した。
■コメント
キミ・ライコネン(4位) 「スタートでルーベンス・バリチェロ(ホンダ)をパスすることができたが、第1コーナーでジェンソン・バトンに道を塞がれた。4周目のシケイン手前のブレーキング競争で彼を料理した。だが、自分のパフォーマンスを振り返ると、表彰台が狙えるものではなかったと思う。マシンパフォーマンスにしても、自分の好みとは異なっていたものの、リーダーとの差が縮まっており、イモラのレースと比べるとかなり良くなったと感じている。今後もハードワークを続け、バルセロナではさらに上位を狙いたい」
ファン-パブロ・モントーヤ(リタイア) 「いい午後ではなかった。スタートもベストとは言えず、第1コーナーの混乱で大きくポジションを落としてしまった。その後も、クリアラップが欲しい場面でなぜかトラフィックに邪魔をされる展開となり、ヘビーロード戦略を十分に活かすことができなかった。残り6周の段階でエンジントラブルが発生してしまい、ポイント獲得は叶わなかった」
ロン・デニス チーム代表 「今日の結果は理想的とは言えないが、チャンピオンシップはまだ先の長い戦いだ。ルノーとフェラーリにかなり接近できたと思う。その証拠に、キミがセカンドベストとなるラップタイムを記録しており、我々にもレースに勝利するチャンスが十分にあると言えるだろう。今日は十分に接近することができなかったものの、ペースが劣っていたわけではない。これは良い兆しと考えることができる。ファン-パブロはスタートがいまひとつで、トラフィックに悩まされることになり、最終的にはエンジントラブルに見舞われた。今週末はバルセロナでレースがある。インターバルを置かずに新たなGPを迎えるため、どのチームにも厳しい状況だ。我々は今後も戦闘力アップを図るつもりだ」
ノルベルト・ハウグ メルセデス・ベンツ・モータースポーツ、バイスプレジデント 「表彰台に届かなかったのは残念だが、前回よりもライバルに接近できたことは間違いない。ラップタイムにもそれが現れている。キミはベストを尽くしてくれたが、ピットストップ後は2度ともフェリペ・マッサをオーバーテイクできるほど接近できなかった。ファン-パブロは残り6周でエンジントラブルに見舞われた。1エンジン/2レースの最終段階でトラブルが発生した恰好だ。終盤はポイントフィニッシュできるようかなりリスクの高い戦術を採用した結果かもしれない。エンジンはすぐにファクトリーに送り、今夜にも原因を究明する」