1960、70年代の旧車をチューニングしたクルマは今なお人気が高い。オートサロン2019でも、定番車種の日産 フェアレディZやスカイラインが並ぶブースでは多くの人を集めていた。
「復活製作販売」を提案するスターロードは、日産 初代フェアレディ(S30型)を展示して会場を盛り上げた。復活製作販売とは、程度の良いベース車に手を入れなくてはならない箇所や、購入者がカスタムしたい箇所などに優先順位を付けて「無理なく旧車を楽しめる」「安心して乗れる旧車」ようなカスタムを行う、と同社では定義している。「30 年余り前の車を遠出や日常の足として使える車にレストアしなければ、本当に旧車を楽しむ事はできない」とのことだ。
そのため、スターロードのカスタムカーは懐古調だけにはならず、懐かしさと現代的な雰囲気が同居。ファットなフェンダーに深いリムのホイールはクラシカルなスタイルだが、ラジエターやオルタネーターは現代の過酷な道路環境に対応出来るよう交換され、ボディの強化、遮音・断熱性も高めており、快適性の向上も留意されている。外観のスパルタンさとのギャップが面白い。エンジンは日産の旧車カスタム定番の直6L型エンジンチューン済みだ。
そして隣のブースには、S30型フェアレディZ、3代目スカイライン(“ハコスカ”C10型)、4代目スカイライン(“ケンメリ”C110型)などのオリジナリティあふれるエアロパーツを手がけるSPEEDFORMEが、同じくフェアレディZ、そしてケンメリを展示。こちらも人波が絶えることがなかった。
フェアレディZは排気量を3.1リッターに拡大、SPEEDFORME製エアロに身を包む。ケンメリはGT−Rの外観を持つが、これはレプリカ。しかしエンジンは2.8リッターとされ、こちらも同社製のエアロが装着される。足回りはどちらも17インチへとサイズアップ、ホイールは17インチのTE37がチョイスされている。
SPEEDFORMEの2台は、フルスモークも貼らず、オリジナルのエアロパーツながら外観は極力オリジナルのイメージを保っており、現代流の解釈が与えられたスターロードのチューニングカーとは趣が異なっていたのが興味深いポイントである。
[著者:遠藤 イヅル / 撮影:島村 栄二]
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2018/12/19