アテーサE-TS搭載! "技術の日産"らしさ満点のクロスオーバーEV「アリア コンセプト」を発表[東京モーターショー2019]

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世界でもっとも売れている電気自動車である日産 リーフをはじめ、EVのあたらしい形としてリリースされたe-POWERなど、電動化車両に関してひとつ先を行っているイメージのある日産自動車。そんな日産が第46回東京モーターショーで公開したのが、先んじて発表されていた「IMk」と世界初公開となる「アリア コンセプト」の2台だ。今回はアリア コンセプトについて現在発表されている事実を交えてご紹介したい。

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  1. ツインモーター搭載! クロスオーバーEV「アリア コンセプト」
  2. 往年のアテーサE-TSなど日産の技術を現在風にアレンジ
  3. 市販化目前? 超現実的なパッケージング
  4. スマホ一台でカーライフが様変わり!
  5. 市販化秒読み? ツインモーターの協力な走りが楽しみだ!

ツインモーター搭載! クロスオーバーEV「アリア コンセプト」

世界初公開となるコンセプトモデルが、前後2つのモーターを備えたツインモーター4輪制御システムを採用したアリア コンセプトだ。ツインモーターを搭載したSUVと聞くと三菱 アウトランダーPHEVが思い浮かぶが、このアリア コンセプトは全く新しいプラットフォームを採用した、日産が描く電動化のビジョンを具現化したモデルとなっている。

往年のアテーサE-TSなど日産の技術を現在風にアレンジ

ツインモーター搭載のEVであるということ以外パワートレインの詳細は不明だが、瞬時に綿密なトルクコントロールが可能な電動モーターによって高次元の発進、加速性能を実現。

さらにGT-Rに搭載されているアテーサE-TSやエクストレイルのインテリジェント4×4などの開発から得たノウハウを活かし、前後のモータートルクやステアリング、ブレーキなどを統合制御することで滑りやすい路面においても優れたトラクション性能を発揮し、ドライバーの操作に応じて最適な駆動力コントロールとブレーキ制御を行うことでドライバーの思い通りのドライビングを実現してくれるとのこと。

市販化目前? 超現実的なパッケージング

アリア コンセプトの内外装は、機能面に比べるとかなり現実的だ。ボディサイズは全長4600mm×全幅1920mm×全高1630mmと、現行のエクストレイルを幅広にして背を低くしたサイズ。どちらかというと北米などで販売されているムラーノに近いサイズと言える。

さすがに21インチホイールはショーモデルならではというところだが、クーペ的なサイドシルエットなどは現実味を帯びたデザインとなっている。一見すると現行リーフにも似たデザインにも見えるが、新型リーフを示唆するモデルではなく、あくまで日産の進む方向を示すコンセプトモデルとのことだ。

もちろんホンダ フィットアリアとは無関係

なお、余談ではあるが、アリアという名前は2002~2009年までホンダが販売していたフィットベースのコンパクトセダン「フィットアリア」に使われていたが、そちらは「ARIA」であり、こちらのコンセプトモデルは「ARIYA」と綴りが異なっている。「ARIYA」としての商標は今年の4月1日に出願されており、果たして市販車にもこの名前が使われるのかどうかも興味深いところだ。

スマホ一台でカーライフが様変わり!

またプロパイロット2.0だけでなく、次世代のヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)と最新のコネクテッドカー技術を採用。IMkにも搭載されている「プロパイロット リモートパーキング」のほか、「ドアtoドア ナビゲーション」を搭載する。スマートフォンで設定した目的地を車載のナビと共有することで、乗車中は車載のナビで降車後はスマートフォンで徒歩ルートを案内するなど、シームレスに最終目的地までナビゲーションしてくれる。

電欠の心配とおさらば! クルマが充電の心配を解消してくれる

「スマート ルート プランナー」は走行中に自動で充電スポットを見つけ、目的地に到着するまでの充電計画を提示してくれ、充電スポットに近づくと充電口が自動で解錠されるようになっている。

さらに、スマートフォンに個人のプロフィールを保存しておくことで、シート位置やエアコンなどをドライバーの好みの状態にセットされるほか、スケジュール管理ソフトと同期することで出発時間を予想して空調をコントロールするなど、すぐに快適な状態で出発ができるような準備もしてくれるという。

待ち合わせもラクに? ナビは常に最新バージョン

車内では「バーチャル パーソナル アシスタント(VPA)」がナビゲーションを開始。VPAから提供される駐車場情報や走行中に必要な情報によって、ドライバーは自ら情報検索をする必要がないため、運転に専念することが可能となる。

また、ルートの途中で友人をピックアップする場合は、友人のスマートフォンとクルマに搭載されたビデオチャット機能をリンクすることで友人との会話を楽しみながら、友人の正確な居場所までたどり着くことが可能とのこと。

そしてFOTA(ファームウェア オーバー ジ エアー)によって、ナビゲーションシステムやユーザーインターフェースのグラフィック、クルマの走行キャラクター制御などを常に最新の状態に更新することが可能となっている。テスラなどではすでに実現されているものだけに待ち望んでいるユーザーも少なくない機能だろう。

クルマはインフラの1つになる? 逆にクルマから世界に電気を供給

車両をオフィスや自宅に駐車している間は「Nissan Energy」につながり、EVのバッテリーに蓄電した電力を住居やオフィス、電力網に供給することも可能となる。それによってEVを移動手段としてだけでなく、人々の生活に役立つクルマとすることを実現するというわけだ。

市販化秒読み? ツインモーターの協力な走りが楽しみだ!

アリアコンセプトも細部の作り込みを見る限り、ハリボテで終わる"名ばかりコンセプト"とは一味違う完成度の高さを感じ取ることができた。日産の技術を多く搭載しているアリア コセプトの走りはどのような仕上がりか、非常に気になるところだ。

しかし、どうせコンセプトモデルということであれば、いい加減クロスオーバーSUVばかりではなく、心がトキメクような今までにない新ジャンルのモデルも登場して欲しいというのが偽らざる感情である。

【筆者:小鮒 康一/撮影:和田 清志】

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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