MOTAトップ ニュース/記事 特集 東京モーターショー2017 スバル S208/BRZ STI スポーツ|STIバッジの特別な2台が登場【東京モーターショー2017】

モーターショー 2017/10/30 13:34

スバル S208/BRZ STI スポーツ|STIバッジの特別な2台が登場【東京モーターショー2017】

関連: スバル WRX , スバル BRZ Text: 永田 恵一 Photo: 古閑 章郎
BRZ STI スポーツ
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STIが手掛けるカタログモデル「BRZ STI Sport」

2012年の登場以来、毎年改良を重ね2017年9月に行われた改良でスバルの表現だとF型になった小型FRスポーツカーBRZにSTI Sportが追加された。

スバルのモータースポーツ活動、アフターパーツやコンプリートカーの開発など、いわばスバルのスポーツ部門であるSTI(スバルテクニカインターナショナル)が手掛ける車にはエンジン内部まで手が入るSシリーズ、エンジンこそベース車と変わらないもののボディ補強やサスペンションなど細部まで手を加えたtsがあり、そこに昨年レヴォーグが改良された際に加わったのがSTI Sportである。

STI SportはSシリーズやtsに対し、スバルとSTIの共同開発によるライトなチューニング内容のSTIブランド車という位置付けで、生産後に架装されるため限定車となるSシリーズやtsに対しSTI Sportは通常の生産ラインで造られるカタログモデルであることもあり、価格を含めより多くの人に受け入れられる性格も持つ。

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大人も乗れる2ドアクーペ

BRZに加わったSTI Sportは今年の東京オートサロンに出展されたBRZ STI Sport CONCEPTの市販バージョンと言える存在で、STI Sportの登場以前の最上級グレードだったGTをベースに「意のままに動く、気持ちよく走れる車」をコンセプトに開発された。

具体的には、STI Sportが18インチのミシュランパイロットスポーツ4というハイグリップタイヤを履くことも想定し、F型でリアのバルクヘッド(隔壁)の板厚アップなどのボディ剛性向上が施され、STIのフレキシブルVバー、フレキシブルロードスティフナーといったパーツの追加による「強くするだけでなく、しなやかにいなす」というコンセプトで補強されたボディに、専用チューニングされたザックス製ダンパーとスプリングを装着。

内外装も前後にさりげなく付くSTIエンブレムや18インチホイール、レヴォーグのSTI Sportと共通のボルドー色のシートやドアアームレストを採用し、「大人も乗れる2ドアクーペ」という雰囲気を持つ。

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ミスターBRZが手掛けた“最後の”BRZ

筆者はBRZ STI Sportに短時間ながら乗る機会があったのだが、全体的に落ち着きが増し、安心して楽しく運転できる車に仕上がっていることが確認できた。

価格はGTの21万6000円高となる353万1600円と当然ながら安くはないが、内容を考えれば納得できる値付けで、GTを買えるようなユーザーであれば大いに迷うところだろう。

また100台限定の抽選販売となるが、特別色を纏う「クールグレーカーキEdition」も設定される。

なおBRZ STI SportはBRZが先行開発されていた頃から約10年間に渡り開発に携わったミスターBRZであるプロジェクトシニアマネージャーの佐藤公彦さんが手掛けた最後のBRZであり、その意味でもBRZファンにとっては価値あるモデルと言える。

WRX STIの頂点となる「S208」

スバル WRX STI特別仕様車 S208

BRZ STI Sportのところで書いたように、コンプリートカー開発も行うSTIはだいたい年に1台のペースでts、Sシリーズといったコンプリートカーをリリースしている。

STIのコンプリートカーは限定車だからこそできる完成度の高さや、持つ喜びなどを理由に大人気となることも多いのだが、東京モーターショー2017ではWRX STIをベースにその頂点となるSシリーズの最新作となるS208が発表された。

WRX STIをベースにしたSシリーズでは、内部のバランス取りまで施されパワーアップした専用エンジンや専用サスペンションを装着するだけでなく、STIが提唱する「ただ固めるだけでなく、しなやかにいなす」という適材適所ともいえるボディ補強、持つ喜びにつながる内外装の演出といった高度なトータルチューニングが施されている。

現行WRX STIベースのSシリーズとしては前作となるS207が2015年に登場しており、S207ではベース車の308馬力から328馬力にパワーアップされたエンジンを搭載し、補強されたボディにフロントは減衰力が可変となるダンパーが付く専用サスペンション、ハンドル操作に対してクイックに反応するステアリングギアボックスなどを採用していた。

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マニアックな改良が多数施されている「S208」

スバル WRX STI特別仕様車 S208スバル WRX STI特別仕様車 S208

ベース車が今年マイナーチェンジされたWRX STIに変わったS208は、パッと見やスペックを見るだけだとマイナーチェンジ後のWRX STIに準ずる外見の変化や、1馬力アップの329馬力になったエンジンくらいしかS207からの進化は目に付かないかもしれない。

しかし開発担当者に話を聞くと、トランスミッションに付くクラッチカバーとフライホイールにバランス取りを行ったことによる格段にシャープなエンジンの吹け上がり、エンジンにより酸素濃度の高く、より冷たい空気を吸わせるべくインタークーラーのダクトの見直しや、競技車両ベース車に使われるインタークーラーウォータースプレーが採用されており、マニアックな改良が多数施されていることに驚く。

さらにベースとなるWRX STIの進化や、それに伴うトータルチューニングが施されていることを考えると、S208が絶対的な速さや数字に表れるスペック以上に、ドライバーが感じる質や味わいが今まで以上に濃密で、S208に乗っている時間がオーナーにとって素晴らしいものであることは間違いないだろう。

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S208は限定450台、買うにはお金だけでなく運も必要

バリエーションは標準車(626万4000円)のほか、低重心化などに大きな効果をもたらすカーボンルーフが付くNBR チャレンジパッケージカーボントランクリップ(689万400円)、カーボンルーフに加えカーボン製リアウイングが加わるNBRチャレンジパッケージカーボンリアウイング(710万6400円)の3つが設定される。

S208は限定450台で、その内訳は標準車100台、NBRチャレンジパッケージが350台となる。気になる購入方法は11月12日(日)までにスバルディーラーで商談エントリーを行い、商談エントリーが450を超えた場合には抽選となり、当選すると商談開始となる。

S208を買うにはお金だけでなく運も必要になる訳だが、それだけにS208を自分のものできた人の喜び、満足感は至福のものであるに違いない。

筆者: 永田 恵一

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