日本自動車大学校(NATS)は、東京オートサロン2018に2台の初代BMWミニ(R50型)のカスタムを並べていた。
どちらもコンセプトや技術ともに優れており甲乙つけがたいのだが、そのうちの一台「NATS MINI REBORN」を紹介したい。
ミニの過去と未来を融合させ「ミニ100周年記念モデル」を創造したという「NATS MINI REBORN」は、名前の通りNATS流にミニをREBORNさせたカスタマイズカー。タイヤを覆うフェンダーが未来のクルマを感じさせる。しかもこのフェンダー、なんとアルミ製というのだから驚きだ。
>>【画像】アルミを叩き出したフェンダーが未来っぽい「NATS MINI REBORN」
ご存知の方も多いかと思うが、クルマをアルミ素材によって手作りで造形するには技術力が必要で、木型の上に置いたアルミ板を叩いて曲げる「叩き出し」という工法でアルミボディが製作される(ちなみに現代日本の新幹線の前頭部もこの方法で作られている)。NATSでも同様に木型+アルミ叩き出しでフェンダーを製作しているのは特筆に値する。
さらに、NATS MINI REBORNは、気がつきにくいのだが、エンジン位置の移動という大きな改造が施されている。
よく見ると、ボンネットが長くなっているのがわかるのだが、パワートレーン一式、サスペンションなどが前方に移されてホイールベースを延長し、ボンネットもアルミで新調している。
リアバンパーなども削られているほか、リアタイヤのカバーを本来のタイヤのある位置よりも前方に設置してリアフェンダー後部の丸さを表現するなど、フォルムそのものをチェンジしようというチャレンジも見られる。
ボディカラーは現行ミニのもの、凝った内装はオリジナル、足回りにはエアサスが組まれており、フロントフェンダーでタイヤが覆ってあってもステアリングも切れるとのことだ。
NATSは、来年の東京オートサロンでもきっと驚きに満ちたカスタマイズで来場者を楽しませてくれるに違いない。
[Text:遠藤イヅル/Photo:島村栄二]
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