ジムニーJB64の弱点を解消させるHKSの吸排気トータルチューニング! パワー&トルクUPを実現できるマフラーやエアクリーナーなどをご紹介 /HKS【Vol.12】

日本を代表するチューニングメーカー「HKS」が本気で作ったジムニー用パーツに注目

コンパクトなサイズ感でありながらも、本格的なオフロード走行も楽しめるジムニーJB64型。いまだに納車まで1年待ちという人気ぶりです。レトロな風格と流行りのSUVというキャラクター性に惚れ込み、オーナーの仲間入りをした人も多いのではないでしょうか。

そんなジムニーのチューニングパーツを数多く手がけているのが、日本を代表するチューニングメーカーの「HKS(エッチ・ケー・エス)」。多くのユーザーにカスタマイズの楽しさを届けるため、魅力的なパーツを多数展開しています。

今回は、その中からパワー&トルクアップに期待できる吸排気系パーツをピックアップ。むき出しタイプのエアクリーナーをはじめ、スポーツマフラーやキャタライザー、さらにECUセッティングツールもご紹介します。

ジムニーを買ってみたものの、「街中や高速では意外に加速が鈍くてストレスを感じる…」「もうちょっと気持ちのいいパワーフィーリングを手に入れたい! 」と思っているユーザーは必見です。

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侮れないその実力! 吸気効率が格段にアップする「レーシングサクション」

爽快なエンジンフィールを手に入れるために、まず着手したいのがインテーク(吸気)まわりの強化。吸入効率を高めればパワーアップにつながります。そこで登場するのがHKSの『レーシングサクション』。むき出しタイプのスーパーパワーフロー(エアクリーナー)とアルミパイピングがセットになった商品です。

ただ、最近の新型車はエアクリーナーをむき出しにするだけで不具合がでるケースも…。しかし、HKSでは空気の流れを可視化するテスターなどを駆使して開発しているため、ECUセッティングを行わなくても大丈夫とのこと。

レーシングサクションの大きな特徴は、スーパーパワーフロー本体を「前向き」に設置できること。エンジンルームの熱気を吸わないよう取り回しが工夫されているため、ボンネット前方からの自然な空気が吸入しやすくなっています。

ちなみに、純正レイアウトに沿って後ろ向きに設置すると、高熱を持つエキマニ上部にエアクリーナーが配置されて熱気を吸い込んでしまいます。その結果、停車時の吸気温度に約15℃もの差が出たとのこと。しっかりとテストを行った上でレイアウトされているのです。

レーシングサクションには、ジムニー乗りご用達の「オイルキャッチタンク」が同梱されています。ジムニーのエンジンはブローバイガス(エンジンの燃焼工程においてピストンとシリンダー壁の間隙から漏れ出す燃焼ガス)からのオイル吐出が多く、放っておくとエンジンにとって良くありません。

そこで、オイルキャッチタンクを増設し、ブローバイガスを可能な限り浄化させます。分離させたオイルと水蒸気はタンク内に溜まっていき、タンク容量は付属のレベルゲージで確認できるという仕組みです。

タンク本体の外観はシンプルなブラックアルマイト処理を施し、ジムニー専用設計なのでエンジンルームにも違和感なく収まります。

ノーマルとの性能比較グラフ

レーシングサクションに交換した効果はパワーチェックグラフでもはっきり見て取れます。緑線がノーマルで、青線がレーシングサクション装着後。3800rpm(エンジン回転数)以上でパワー&トルクともに上乗せされており、トルクに関しては低中回転域でのノビも確認できます。

赤線と紫線は、HKSのブーストコントローラー『Power Editor(パワーエディター)』を併用した場合の結果。ブーストアップさせることで、さらにパフォーマンスが向上しているのがわかります。

手軽にパワー&トルクアップを狙うならレーシングサクション単体、最大限まで高めるならレーシングサクション+パワーエディターの装着がベストです。もちろん、安心の車検対応品となっています。

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スポーティな低音サウンドも楽しめる「スーパーターボマフラー」

エンジン本来の性能を引き出すには、吸気と排気のバランスが肝心。吸気環境が整ったら次は排気系のチューニングにも着手したいところです。HKSがジムニー向けに用意するマフラーは、『スーパーターボマフラー』、『リーガマックストレイルマスター』、『リーガルマフラー』の3種類。ここでは、排気効率を重視したスーパーターボマフラーをクローズアップしたいと思います。

スーパーターボマフラーではパイプに絞りのないストレート構造を採用し、“純正比50%”という低排圧を実現。ノーマル状態での装着はもちろん、ブーストアップやタービン交換といったカスタムと併用にもおすすめできるマフラーです。

パワー重視のマフラーは音量が大きくなりがちですが、スーパーターボマフラーでは楕円型(だえんけい)の大型サイレンサーを採用。アイドリングや普段乗りの音量は控えめながら、アクセルを踏み込んだ際には独特の低音サウンドが楽しめます。

外観はオールステンレス製で、中間パイプ径50.8φ、テール外径90φのシングル出し。虹色に輝くフィニッシャーにより、リヤビューにドレスアップ効果をもたらします。気になる近接排気音量はJASMA基準をクリアする82dB(A)。もちろん、車検も問題ありません。

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▼ジムニー×スーパーターボマフラーのサウンドチェックはこちら(2:12)

触媒を減らして排気効率をさらに高める「メタルキャタライザー」

そしてもうひとつ、排気効率を高めるのに効果的なのがHKSの「メタルキャタライザー」。純正ではふたつある触媒をひとつに減らしたことで、“排気の抜け”がさらにスムーズになります。

ジムニーはターボチャージャーの直後に触媒があるため、これが大きな抵抗物になりターボ使用時のストレスが少なくありません。そこで、第2触媒をなくして排気の抵抗を軽減。排圧は純正比で−35%を達成しています。

上記の画像は中間パイプ。純正(上)は第2触媒があるのに対し、メタルキャタライザー(下)は撤去されているのがわかります。パイプ径も純正43φに対して45φへと拡大し、排気効率のアップを図っています。

タービン直後の第1触媒がこちら。左が純正で右がメタルキャタライザー。入り口と出口の形状を比べると、排気がスムーズに流れるよう設計されているのがわかります。内部に組み込まれれいるセル(排ガス浄化の役割をもった網目状のもの)も、抵抗を小さくする工夫が施されているとのこと。

メタルキャタライザーは、昨今の厳しい排気ガス規制にも対応しています。第3者機関によるWLTCモード試験をクリアして証明書も取得しているので、車検も問題ありません。

上記のレーシングサクション、スーパーターボマフラーと組み合わせれば、吸排気トータルチューニングの完成です。

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ECUのセッティングツール「フラッシュエディター」で総仕上げ

吸排気チューンならびにパワーエディターによるブーストアップを行ったら、次はECUのリフラッシュに移ります。これを実現してくれるのがHKSの『フラッシュエディター』です。

フラッシュエディターは車両の自己診断機能を持つ「OBD2コネクター」につなげることで、最適なECUデータに書き換えられるというセッティングツール。要求トルクや燃料の最適化、スピードリミッターの変更(230km/h)が行えます。

ノーマルとの性能比較グラフ

グラフのとおり、中回転域でのパワー&トルクがアップしているのがわかります。このわずかな差が日常でのドライブで大きなアドバンテージとなるわけです。

さらに、フラッシュエディターではパワーライター(データ編集ツール)を使用して燃料調整や点火時期などのマップ変更も可能。個々のユーザーにマッチする細かなセッティングにも対応できます。

※パワーエディターを併用する場合は、ハイオクガソリンの使用を推奨します。レギュラーガソリンを使用する場合は、専用データの書込みが必要です。

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ジムニー向けオリジナルタービンキットも開発中

最後に耳寄りな情報を。HKSではジムニー向けのオリジナルタービンキットを開発中とのこと。すでに、アルトワークスやホンダ S660用は販売中ですが、ジムニー専用が登場すれば一気に注目を浴びそうです。

発売時期や価格は未定ながらも、最高出力80~90psを想定しているというので乞うご期待!

HKSのチューニングパーツでジムニーがもっと楽しくなる!

HKS ジムニー

今回ご紹介したHKSのチューニングパーツは、どれもジムニーの弱点を補いつつパフォーマンスアップを実現できるものばかり。パワー不足やトルク感に不満を抱いているユーザーの悩みも解決するでしょう。

HKSでは本格的なパーツ以外にも、点火プラグやラジエーターキャップなどのメンテナンス用品から、フロアマットといったアクセサリーまで販売中です。それぞれの詳細や価格が気になる人は、HKSのオフィシャルサイトやパーツリストもぜひチェックしてみてください。

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筆者   石川 大輔(いしかわ だいすけ)
1972年2月17日生まれ。幼少期にスーパーカーブームを迎え、小学生の頃は新車のカタログ集めに没頭。免許取得してはじめての愛車は、先輩から5万円で譲り受けたスカイライン。峠にハマりドラテク磨きにいそしむも、才能のなさを痛感する。大学卒業後は好きが高じてチューニング雑誌の編集部入り。10年以上の丁稚修業を経て、フリーライターに。スポーツカーや輸入車、SUVなどジャンルを問わず、各媒体に記事を寄稿する。BMW523dと180SXを所有し、趣味はドリフト競技と中古車サイト巡り。
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Brand Info - HKS

「HKS(エッチ・ケー・エス)」は、1973年創業の老舗チューニングブランド。マフラーやサスペンション、コンピュータ、ターボなどの自動車用チューニングパーツを数多く手掛けている。高い技術力に基づいた自社設計、自社製造をモットーとしており、メイドインジャパンのクオリティは多くの支持を集めている。日本はもとより、海外にも多くのファンをもつ国産屈指のチューニングブランドだ。

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