世界的にSUVブームとなっている昨今、ホンダはコンパクトSUVのヴェゼルが2013年12月登場以来約4年経った現在でも好調な販売をキープしている。しかし不思議なことに、現在日本で販売されるホンダのSUVはヴェゼルだけだ。
日本で販売されるホンダのSUVには、しばらく前までミドルクラスのCR-Vがあった。CR-Vは1995年登場の初代モデルが当時ピンチだったホンダを救う救世主となった以降は、2代目モデルから4代目モデルまで日本ではどうもパッとせず、昨年ヒッソリと姿を消していた。
しかしミドルクラスのSUVは世界中で需要があるだけに、CR-Vはホンダにとって重要な世界戦略車の1台。約1年前に登場した北米向けを皮切りに、世界中で5代目モデルへの移行が進んでいた。さらに日本市場でもCR-Vの復活が期待されていたこともあり、東京モーターショーで待望の日本仕様が国内初公開された。
5代目新型CR-Vも「オーソドックスなミドルSUV」というコンセプトは歴代モデルと共通だ。
注目なのはパワートレーンで、3列シートも設定されるガソリン車はミニバンのステップワゴンやジェイド、シビックにも搭載される1.5リッターターボに加え、新たにハイブリッドも設定される。
ハイブリッドはアコードやオデッセイ、ステップワゴンにも最近追加された2モーターシリーズハイブリッド「スポーツハイブリッドi-MMD」を搭載する。搭載する2リッターエンジンは主に発電のために用いられ、高速巡航時以外はモーターで駆動する仕組みだ。
最近では車を選ぶ際に重要なチェックポイントとなっている自立自動ブレーキは、渋滞追従機能(0kmまで対応)付きアダプティブクルーズコントロールなど豊富な機能を持つホンダセンシングが標準装備される。
またSUVで気になる最低地上高は200mmを確保しており、悪路や深い雪道などでの走破性の向上も期待できる。
登場時期は来年(2018年)中と予告されており、価格はライバルとなるトヨタ ハリアー、日産 エクストレイル、マツダ CX-5、スバル フォレスターなど意識したものになりそうだ。
ミドルSUVは競合車も多く、競争の激しいジャンルだけに復活するCR-Vがどんな戦いを見せるか非常に気になるところだ。
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