アウディは、東京都渋谷区の表参道エリアに位置するアウディのブランドショールーム「Audi Forum Tokyo(アウディ フォーラム東京)」において、1924年型「DKW Slaby-Beringer」および1967年に開発されたレーシングカー「NSU TTS Gruppe 2」を一般に公開。展示は12月末までの予定となっている。
今回展示する2つの車両は、多様な側面を持つアウディの歴史を語る上で重要なDKW社、NSU社が開発したユニークなモデルである。
アウディのフォーリングスのエンブレムは1932年に4社の自動車メーカーが合同で設立したアウトウニオンAGの結束を表している。DKWはそのうちの1社で、1924年型DKW Slaby-Beringerは、当時電気自動車を製造していたSlaby-Beringer社の車体に、DKW製のガソリンエンジンを搭載したモデルである。Slaby-Beringer社は、第一次世界大戦後に設立され、当時、日獨電氣自動車商会を通じて多くの電気自動車をタクシー用として日本に輸出していた。日本での販売が大きな割合を占めていた同社は、後の関東大震災の影響によって経営危機に陥り、1924年にDKWが同社を吸収合併。今回展示する車両はアウディと日本の80年にもおよぶ関係を象徴する歴史的モデルである。
NSU社は1873年に編機のメーカーとして設立。1901年にオートバイの製造を開始、1906年には自動車の製造を開始。1956年に自動車の生産を再開し、ロータリーエンジンを搭載したヴァンケルスパイダー、Ro 80を生み出した。その後、1969年にアウトウニオンと合併し、アウディNSUアウトウニオンAGとして再出発を果たした。
NSUは1961年にNSU Prinz 4(600cc)を発表。 このモデルは1964年にNSU Prinz 1000に発展、1967年にはスポーツモデルとしてNSU TTと、さらにパワフルなNSU TTSへと進化し、数多くのツーリングカーレース、ジムカーナ、ヒルクライムで活躍した。
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