試乗レポート
何しろ快適の一言に尽きる。シートは大振りでゆったり座れるし、インテリアの仕立ての上質感は、「ああ、なるほど」と思った。ここ最近のデザイン
の潮流を無視してまるっきしコンサバティブなデザインで、むしろメルセデスらしいと感じたが、安心は出来た。走りも、試乗車が1.8ℓ車であったこともあるが出足はマッタリとした感じで、間違っても目くじらを立てて急加速するような車ではなかった(あくまでも試乗車のグレードにおいて)。きっと、この車はどこかの山道より海岸線沿いの通りを颯爽と流すのに適した車なのだろう。ドライバーに気持ちのゆとりを提供してくれる、いい車だと感じた。
シートポジションが取りづらい。おおよそ日本人の体系(少なくとも、私のドラえもん体系)を無視した作りで、シートの前後スライド調整幅が少ないと感じた。ただし、足をペダルに届かせることは可能で、シートをリフトアップすることでシートが前のめりの状態になり、体とペダルの距離を縮めることが出来る。だが、この場合においてオープンにした場合、シートがリフトアップされた分だけ体は上方に移動しており、頭頂部がフロントウィンドウから抜け出して激しい風に見舞われることになる。結果、せっかくの快適なインテリアも台無しになって不快適になる。