トイファクトリー定番ハイエースキャンピングカーに特別仕様! 「Casa Home Style Edition」の特徴と採用5モデルを紹介|トイファクトリー【Vol.6】
アウトドアやキャンプ人気で一層需要が高まるキャンピングカー
アウトドア人気やキャンプ人気などもあり、2020年も各社から魅力的なキャンピングカーが多数登場した。
そんな中で、八重洲出版発行のキャンピングカー専門誌「AutoCamper(オートキャンパー)」が2020年を代表するキャンピングカーを発表。そのキャンピングカー・オブ・ザ・イヤー2020において、トイファクトリーの「BADEN Casa Home Style Edition(カーサ・ホームスタイル・ エディション)」が大賞を受賞したのだ。
トイファクトリーの受賞は、2010年「BADEN(バーデン)」、2011年「GT」、2019年「BADEN カリモクver(特別賞)」に続く4回目。今回大賞となった「BADEN Casa Home Style Edition」は、トヨタ ハイエースベースのバンコンバージョン(バンコン) BADENの特別仕様車だ。
この受賞を受け、当記事ではCasa Home Style Editionシリーズの魅力とシリーズ5モデルについて紹介しよう。
Casa Home Style Editionのコンセプト
2020年2月のジャパンキャンピングカーショーでお披露目され、注目を浴びた「Casa Home Style Edition」シリーズ。イタリア語で家を表す「CASA(カーサ)」と名付けられた特別仕様のこのモデルで、「旅の途中でも自宅で過ごすような、安らげる空間」がコンセプトだ。
Casa Home Styleシリーズの内装は下記で統一されている。
・飽きのこない落ち着いた色目の緑で仕立てられた尾州織のシート生地
・香りが良く抗菌・耐久性にも優れた天然檜のフローリング
・車内であることを忘れさせる美濃焼を使用したタイルのキッチン家具 など
いずれもトイファクトリー本社の地元である岐阜の素材。地域に根ざす素材を生かし、温かみや風合いで落ち着きのある居住スペースを実現した特別なモデルだ。
Casa Home Style Editionシリーズは、ハイエースがベースの定番5モデルに設定。細かな車内レイアウトや使う人のニーズを追求した仕様の違いを、5モデルのそれぞれに込めて設計されている。
各モデルを紹介していくので、その中から自分にあった1台を見つけてもらえればと思う。
あらゆるニーズに対応する一番人気モデル「BADEN(バーデン)」
BADENはトイファクトリーのベストセラーモデルだ。乗車定員は7名/就寝は5名(大人4名+子ども1名)。
一番人気となった最大の理由はベッド面積の広さと荷物を載せるラゲッジスペースの広さにある。ベッドの広さとラゲッジスペースのバランスが良いのだ。
この使い勝手の良い室内レイアウトとファミリーから2人旅まで対応可能な懐の広さで、あらゆるニーズに対応するモデルだ。
個室のようなマルチルームが魅力。長旅派にもオススメな「GT(ジーティー)」
GTは乗車定員7名/就寝4名のモデル。
GTの特徴はマルチルームというクローゼットが装備されていること。個室のようなマルチルームのおかげで、荷物置きからトイレスペースなど、さまざまな使い方ができる。
このマルチルームとキッチンを挟んでリビングスペースとベッドルームが分かれるため、プライベートも確保しやすく、長期の旅でも相手に気兼ねなく生活することが可能だ。
キャブコンタイプではよく見かけるレイアウトだが、ハイエースをベースとしたバンタイプでこのレイアウトは数少ない。リアに装備される上下2段に別れるベッドスペースも魅力だ。
ゆったりスペースで少人数の旅にオススメの「CORDOBA CRUISE(コルドバ クルーズ)」
CORDOBA CRUISEはこれまでの2タイプとは違い、1~2人旅にオススメのモデルだ。乗車定員は4名/就寝は2名。
運転席と助手席を反転して、2列目シートと向かい合わせにできる。そしてテーブルをはさんでダイネットスペースを構成するため、後方の作りが広々としている。
また、特徴的なのが水洗トイレを装備していることだ。
さらに就寝用として後方にベッドスペースを一段設置、そのベッド下には大容量のラゲッジスペースが広がっている。
海原を旅するクルーザーのようなエッセンスを詰め込んだCORDOBA CRUISE。アウトドアギアを満載しつつ、余裕のある1~2人旅を楽しめる。
眠る機能を優先した上下2段ベッドスペース常設の「alcoba(アルコーバ)」
alcobaは乗車定員4名/就寝2名。こちらもCORDOBA CRUISE同様に、1列目のシートが反転し、2列目とダイネットを形成するレイアウト。
特徴は上下2段の常設ベッドスペース。これまで紹介のモデルとは異なるベッドレイアウトだ。ベッド1台の長さは195cm×幅75cmで、就寝スペースがたっぷりと取られている。
CORDOBA CRUISEよりは荷室スペースが狭めだが、キャンピングカーにとって重要な眠る機能を優先。
しかも2列目シートをフラットに展開すれば長さ160cmのエキストラベッドも展開可能。
トイレは電動のカセット式水洗トイレを標準装備。床は防水仕様。車両後方に設置することで、換気窓も2面とることができ、快適なトイレスペースとなっている。
25年間変わらず基本コンセプトを守り抜く「Land Tepee(ランドティピー)」
Land Tepeeは前回(Vol.5)でもご紹介したが、25年間基本コンセプトを継承しながら作り続けているベストセラーモデル。乗車定員7名/就寝4名。
他のモデルにはない圧倒的なベッドの広さが人気の理由の一つ。
2列目から3列目まで、長さ300cm×幅170cmサイズのフラットになるベッドスペースを装備。これはクラス最大級の広さだ。
床面から30cmとシートの座面は低く、天井までに余裕がある。くつろぐシーンでも最適な高さとなっているのも特徴だ。
さらに車体右側上段に折り畳み式のベッドを装備。使用したいときに引き出すことができる。
マルチルームなどの便利な装備は付属しないが、広い荷室も簡単に展開ができ、日常使いでの使い勝手もよいため、愛着の湧くモデルだ。
質感を高めつつ、価格は抑えられた魅力的なCasa Home Style Editionシリーズ
Casa Home Style Editionシリーズの5モデルを大きく分ければ、BADEN、Land Tepeeはファミリー向け、GT、cordoba、alcobは少人数旅向けだ。トイレの有無や、荷室の大きさなど使用用途で絞り込んでいくのもアリだ。
Casa Home Style Editionは質感を高めた特別仕様とはいっても、価格は抑えられた魅力的なモデル。通常装備に+20万円程度でここまでの仕上がりを可能にしている。そのため、すでにかなりの数の受注が入っている。
5モデルそれぞれに魅力があって迷ってしまうかもしれないが、機会があればぜひ実車を確認しつつ、とっておきの1台を見つけてほしい。
- 筆者 木村隆之
- 自動車カスタム誌編集長を経てフリーランスへ。多くのドレスアップカーやカスタムシーン、アフターパーツを取材し、ウェブ・雑誌媒体に寄稿。アウトドアやキャンプ好きで、自ら改造した軽バンでキャンプに出掛けることも。
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Brand Info - トイファクトリー
「はじまりはいつもトイファクトリーから」1995年に創業。独自のバンコン路線が幅広いユーザーに受け入れられたことで成長を続け、現在でも革新的な技術の導入に取り組み続けているキャンピングカー業界のトップランナーTOY-FACTORY(トイファクトリー)。トヨタディーラーやアルパイン社、カリモク家具など有名メーカーとのコラボも行う。キャンピングカーに限らず、海外向けドクターカーの設計/製造、消防関連車輌/赤十字関連車輌などの特装車両製作、移動式水素ステーション随伴車、GAZOOレーシングチーム用コマンドハイエースなど高い技術力を活かし様々な車両製作も行う。トイファクトリーオーナー専用キャンプ場「トイの森」をOPENし、主催イベントも定期的に開催。岐阜本社展示場内にはミニベロ&e-bikeを集めたサイクリングショップも併設。