ホイールベースを大幅にストレッチした長~いゴージャスなリムジンを街中で見たことがあるだろう。その多くがアメリカのリンカーン タウンカーやクライスラー 300Cなどがベースになっている。でもそういえば背が高いミニバンのストレッチリムジンはあまり存在していない。
そのためもあってか、東京オートサロン2018のVICTOREXブースに展示されていた30系ヴェルファイアに注目が集まっていた。
>>めちゃくちゃ長い!VICTOREXのヴェルファイアリムジン(画像9枚)
2017年の東京オートサロンにも展示されたこのヴェルファイア。一瞬、少しスタイリッシュにカスタムしたアルファード見えるのだが、実はコレ、フロントマスクがヴェルファイアからアルファードに交換されているのだ。
サイドに回り込んで見ている人が皆「!?」という顔をする。というのも、このヴェルファイア、車体がとっても長いのである!
延長されているのはフロントドアとリアのスライドドアの間で、そのストレッチ量はなんと2m。そのため全長は7m近くに達する。ルーフも17cmアップされ、車内の居住性も高められている。
展示では車内を見ることができるようになっており、さすがはゴージャスなストレッチリムジンだけあってインテリアも高級な仕上がり。本革シートはメッシュがアクセントのオリジナルデザインとされ、天井はLEDのシーリングライトが組み込まれたホテルのようなデザインに。車内をムーディに演出する赤いLEDの間接照明を点灯することも可能だ。
気になる延長部には2脚のシートが背面向きで置かれており、これだけ長い車体でもキャビンは4人乗りという超ゆったり仕様(運転席・助手席を合わせれば合計6人が乗車できる)。また、前席との仕切りはTVモニターになっていて、スイッチで昇降させて前席と会話することも可能になっている。
延長されたために重くなった車重を受け止めるためにブレーキもエンドレス製6ポッドビッグローターキャリパーに強化されていることも特筆される。
VICTOREXはアルファード、ヴェルファイア、レクサス、エルグランドなどの内外装をスタイリッシュに演出するスポイラーなどのアフターパーツを開発・販売する株式会社アクセルオート(愛知県)が新しくスタートしたブランドで、この「ヴェルファイア ストレッチリムジン」はVICTOREXブランドの中心的な存在。同ブランドではこのほかストレッチはされないものの内装を豪華に仕立て上げ4人乗り仕様としたアルファードとヴェルファイアなどもラインナップされるという。
セレブや観光向けロングでゴージャスなストレッチリムジンといえばアメリカ車、という潮流に新たに投入された「メイドインジャパン」のミニバンベースリムジン。今後、新しいリムジンの風になるかもしれない。
[Text:遠藤イヅル/Photo:島村栄二]
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