東京オートサロン2019会場となった幕張メッセ、国際展示棟2Fのコンベンションホールに設けられた「WRCパーク」では、かつて活躍した国産の名ラリーカー6台が展示され人気を集めていた。
WRCパークは、2020年にWRC(世界ラリー選手権)を再び日本で開催すべく招致活動を続ける「WRC招致準備委員会」と開催予定地周辺の自治体である愛知県、岡崎市、豊田市、新城市、北設楽(したら)郡設楽町、岐阜県恵那市が出展したもの。
実は昨年の東京オートサロン2018でもWRC日本ラウンド招致への活動が発表されたのだが、残念ながら開催は叶わずに終わってしまった。そこでWRC招致準備委員会は、招致開催に向けてさらにパワーアップ。今年はWRCパークを出展する運びとなった。
WRCパークに入ると、WRCのスタート地点をイメージさせるステージに載ったトヨタの最新WRカー「ヤリスWRC」が目を引く。そしてその左右には、ラリーシーンを盛り上げた国産ラリーカーが並べられていた。
展示された歴代ラリーカーは、古い順に、1956年のオーストラリアラリーに出場して総合47位、外国賞3位の成績を記録した仕様に再現された、初代クラウンRSD型。RSD(デラックス)型はタクシー/ハイヤー用ではなく自家用として販売されたモデルである。日本車で初の海外ラリー挑戦であり、トヨタ初のモータースポーツ参戦車でもあった。
続いては「ニッサン 240RS」だ。1983〜1986年のWRC規定の一つだったグループBで出場できるように日産 シルビア(3代目、S110型)をラリーウェポン化したクルマで、生産台数は200数台という希少車。展示車は1983年モンテカルロラリー仕様だった。
ヤリスWRCの右側には、カストロールカラーが懐かしいトヨタ セリカGT-Four(ST185 型、1993年オーストラリアラリー優勝車)、スバル インプレッサWRC98(1998年サンレモラリー仕様)、ミツビシ ランサーエボリューションVI(2001年モンテカルロラリー優勝車)が置かれ、その迫力あるスタイルでラリーカーの魅力を伝えていた。
また、「WRCを日本へ」を合言葉に、WRC開催を応援する自治体のPRブースや、俳優・哀川翔さんのブース、WRCオフィシャルグッズショップが並んだほか、招致を応援するメッセージを寄せられる大型バナーも用意され、多くの人が熱い思いを記していた。
[著者:遠藤 イヅル / 撮影:オートックワン編集部]
【お車の買い替えをご検討中の方へ】
2018/12/19