HYBRID MLが生み出す俊敏な走りは、高速道路への合流付近でその威力を発揮していた。瞬間的に本線への流れへと合流できること、これがハイブリッドならではの世界観だ。
都市高速では程よいしなやかさを発揮するシャシーの仕上げもあって快適性も高い。4気筒エンジンならではの滑らかさや静粛性もまた光るポイントである。
HYBRID MLの2WDで駆け出すと、車重900kgという軽量ボディの効果を瞬時に感じる。
RStに乗り換えて感じたことは、エンジンを回した時の伸び感に優れていることだった。当初は3気筒・1Lターボエンジンということもあって、高速域は苦手かと思いきや、エンジン回転を上げれば上げるほどグッと前に出る感覚が得られるところがマル。
6速ATのダイレクト感もなかなかで、巡行スピードを維持しやすいところも好感触だった。RS専用のシャシーはしっかり感が高く、ふらつくことなくフラットに走り、また直進安定性も高かった。
試乗当日は横風がかなり強い状況だったが、不安感なく真っ直ぐ走れたことも特筆すべきポイント。剛性感溢れるシャシーと先代よりも20ミリホイールベースを引き伸ばしたことがそこに効いているのだろう。スピードレンジが高い欧州の道で鍛え上げられただけのことはあると思える仕上がりがあった。