MOTAトップ ニュース/記事 特集 PR企画 SUBARU LEVORG ~ROAD TOUR IMPRESSION~ モータージャーナリスト10人による超大インプレッションをお届け! page06
藤島知子に街中での取回しやシートアレンジやラゲッジスペースの使い勝手などについて語ってもらった。
日常生活では使うたびに有難みが実感できる、そんなクルマ
世界市場に目を向けたクルマづくりは、現代の日本の自動車メーカーが繁栄する上での課題であって、それが国内市場においては、メーカーが外に目を向けていると感じるジレンマになることがある。5代目レガシィは、北米市場を視野に入れ、ボディサイズが大型化したが、実際の販売においてはスバルの台所事情を支える役割として大成功した作品となった。
そこで、スバルが『置き去りにしてしまった日本のユーザーにマッチするレガシィを提供したい』という思いから登場させた新機種が『レヴォーグ』だ。日本にマッチするモデルと言われれば、気になるのは、街中での取り回し性となる。レヴォーグの全長は4690mm、全幅は1780mm。レガシィと比べると全幅は変わらないが、全長は前後のタイヤ間が短くなったショートホイールベース化によって100mm短い。レガシィよりも後席のヒザ周りのスペースが短くなってはいるが、もともと巨大な空間だったぶん、タイトに感じることもない。
最小回転半径はどちらも5.5mと同等だが、レヴォーグの場合、運転席からの見晴らしが良く、特にAピラーの柱付近はガラスエリアを確保したり、柱が目に掛かりにくい断面にする工夫をしているため、交差点の右左折などで直接視界が確保しやすい。最小回転半径の数字は同じでも、見えにくいことでハンドルを切り遅れて大回りしてしまうことが少ない。また、嬉しいことに、荷物の積載容量はむしろレガシィよりも2Lほど広いスペースを確保していることだ。荷室は無駄な張り出しを抑え、フラットな床面を確保するように工夫されている。ゴルフバッグなら後席に乗員が座っていても荷室部分に4つが横置きできるほか、床下収納もあるので、常備しておきたい小物を目に付かないところに収納できるのも嬉しい。また、沢山荷物を積む際は、リヤゲート側から壁面のスイッチを操作するだけで後席の背もたれが倒れるため、後席ドアに回り込んでアレンジする煩わしさもない。子供や荷物を抱えた状態でもスマートに使いこなせる点は、日常生活で使うたびに有り難みが実感できそうだ。
もちろん、スバルといえば、実用的なワゴン作りに長けたメーカーというだけでなく、低重心で振動が少ない水平対向エンジンや重量バランスに優れた4輪駆動の技術がもたらす優れた操縦安定性と胸が躍るドライブフィール、衝突被害を軽減するアイサイトといった安全運転をフォローするデバイスを活用するなど、安心して楽しくドライブできるクルマづくりにも抜け目がない。レヴォーグは走りやすさや快適性、実用性をフォローするだけでなく、「これまで魅力的な国産ワゴンがなかった」と輸入車に目を向けていたコダワリ派など、質実剛健な国産ワゴンの登場を待ち望んでいたユーザーにも注目して欲しい一台だ。
プロフィール
藤島知子(FUJISHIMA TOMOKO)
通称「藤トモ」。スーパー耐久のレースクイーンを経験後、軽自動車レースに参戦したことがきっかけで様々なレースに参戦。レースで培った技術と女性ならではの視点が魅力の女性モータージャーナリスト。