【ジュネーブショー2014】近い将来のフルモデルチェンジを示唆 ～「MINIクラブマン コンセプト」は4ドア・5人乗りへ進化した！～

コンセプトを名乗るも、ほとんどこのまま市販化か

3月4日より始まったスイス・ジュネーブモーターショー2014で、ミニのバリエーションであるステーションワゴン版「ミニクラブマン」のフルモデルチェンジが近いことを示唆するコンセプトカー『MINIクラブマンコンセプト』を発表した。

MINIクラブマンコンセプトのボディサイズは、全長x全幅x全高が4223x1844x1450mm[欧州値]。現行型ミニクラブマンは3980x1685x1440mm[日本仕様]で、比べると全長で240mm以上、全幅で159mmも拡大している。一般にコンセプトカーのボディサイズは、市販モデルに対しショー向けの演出や装飾が加わっていることもあり少し大きい場合が多いが、それにしても「MINI」というにはなかなか堂々とした寸法へと育った。

プレミアム度が増した内外装のデザイン

デザインについては、昨年の秋に東京モーターショー2013で世界初公開された3代目のミニに準じたフロントマスクデザインを継承。新世代ミニであることをアピールする。いっぽうでリア周りは、2013年に追加投入されたスペシャリティクーペ版「ミニペースマン」同様の楕円形テールランプが与えられており、縦型テールランプだった従来型とは印象が随分と異なる。

天地高さが小さく見えるウィンドウエリアと、高めのボンネットフード、ショルダーラインから下のボリュームあるボディサイドとのコントラストが、大径19インチアルミホイールとの組み合せと相まって、ことさらボリューム感を強調している。と同時に、プレミアム度もグンと増している印象だ。

このボディサイズの拡大は、ほとんどが乗員の室内空間の拡大に充てられている。なんと新型ミニクラブマンは4ドア・5人乗りなのだ。

現行R55型のミニクラブマンは、2代目R56型ミニに対してホイールベースやリアオーバーハングを延長。ボディ左側は1枚ドアだが、右側は観音開き式の2枚ドアという(MINIでクラブドアと呼ぶ)変則的なドア構成を特長とする。それに対し新型(のコンセプトカー)は、左右共に常識的なヒンジドアが2枚ずつ備えられており、ミニらしい面白みは減ったものの、その分実用性が高まったことが見て取れる。

いっぽうでテールゲートは、先代モデル同様の左右観音開きドア形状が維持されている。

コンセプトカーのインテリアは、爽やかなスカイブルーとレッド、ブラック、シルバー加飾が絶妙なバランスだ。この辺り、どこまで市販モデルへ反映されるのかは不明だが、こだわりの強いお洒落な空間となっている。

そして見逃せないのがインパネ。センターメーターという文法が同じくらいで、新型ミニとは異なるデザイン形状となっている。シルバーのアクセントがぐるっと囲む、ボリューム感あるインパネは従来のミニのイメージとも違い、ここでもやはりプレミアム路線が貫かれていることを感じさせる。

MINIクラブマンコンセプトは、「コンセプト」と銘打ってはいるものの、間違いなくほぼこのままで市販化されるだろう。次にその姿に逢えるのはいつのタイミングか、その動向には引き続き注目したい！