旅の2日目は、市街地を離れて山々が連なる埼玉北西部へとクルマを走らせた。本日最初のドライバーは鳳翔さんが担当だ。
市街地を抜け標高の高い場所へ差し掛かると、先ほどまで晴れていた空がみるみる曇り空に変わり、ついには雨が降ってきてしまった。昨日すでにV90
Cross Countryを運転した鳳翔さんだが、まだ不慣れであることに変わりはない。
できれば小雨のままでいてほしいのだが、雨脚は強くなる一方だ。お世辞にも広いとは言えない山あいの道路と、強く降りしきる雨。旅の2日目は幸先の悪いスタートとなってしまった。
フロントガラスを容赦なく打つ雨粒をワイパーで跳ねのけながら、V90 Cross
Countryは登り勾配の山道を突き進む。緩やかなカーブが続いた後は、突然のヘアピンカーブで急減速…。こんな道路も山道ならではだ。
この山道を運転するのは不安ではなかったのか?後でこの時の感想を鳳翔さんに聞くことができた。
「正直、運転する前は雨だと運転したくないなぁって思いましたよ(笑)まだ不慣れなクルマだし、視界が良いに越したことないですからね。でも、出発してすぐにそんな気持ちはどこかに吹き飛びました。昨日も感じていた事ですが、このクルマは運転していると大きな安心を感じます。
V90 Cross
Countryは、ハンドルが軽くてすごく運転がラクです。だけど、ハンドルが軽いからと言って手ごたえが無い訳じゃありません。
普通、舗装が古くて雨が降っている道って、いつクルマが滑り出すのか分からないような感じがするじゃないですか。それがV90 Cross Countryだと感じません。切ったら切った分だけ曲がるのはもちろん、ちゃんと路面を踏みしめてるような“手ごたえ”をハンドルから感じることができます。大きい車体でも“グッ”と効くブレーキと、軽いけどフラフラしないハンドルなので、雨で視界が悪い道でも“このクルマなら大丈夫”という信頼感を覚えましたね。
2日目最初の目的地は、「イチローズモルト」の名で世界に名を響かせたウイスキー蒸留所、株式会社ベンチャーウイスキーだ。ベンチャーウイスキーで製造されるイチローズモルトには、地元埼玉産の大麦を主に使用し、水には大血川渓谷水系の軟水が使用されている。
また、ここベンチャーウイスキーの蒸留所が建っている場所は、冬は氷点下の寒さ、夏は高温多湿という人間にとっては厳しい気候となる。上質な水、気温差が激しい気候、こだわりの機具、そして製法…。これらの要素が重なる事により、純国産の極上ウイスキーができ上がったのだ。
ウイスキーシリーズ「イチローズモルト」は、2007年からイギリスで開催されている世界最高のウイスキーを決めるコンペティション、WWA(ワールド・ウィスキー・アワード)に於いて幾度ものカテゴリー別ナンバーワンに輝き、世界中のウイスキーマニア達を虜にしてきた。厳選された素材とこだわりの蒸留器、発行樽、そして独創的な製法の為に少量生産となってしまうイチローズモルトは、各酒販売店では入荷次第すぐに売り切れになってしまうこともあるのだそうだ。
そんなイチローズモルトの各種類を今回は特別に試飲させていただいた。希少なイチローズモルトをテイスティングするのは鳳翔さんだ(これ以降は壱城さんが運転を担当しました)。
「色々なイチローズモルトを試飲しましたが、どの種類にも共通して言えることは“とってもフルーティ”ということです。今まで飲んだウイスキーにはない、オリエンタルな香りがふわっとした後にスッと抜けていって、原材料で使っていないはずのバニラやナッツのような甘さが広がります。こんなに美味しいウイスキーを飲んだのは初めてです!帰り道に絶対買います(笑)。」※本当に買っていました
ベンチャーウイスキー秩父蒸留所で学んだことは、つらい時期があっても絶対に諦めないこと。そして、独創的な発想と絶え間ない努力こそが“世界最高峰”を生み出すということだ。
独創的な発想と絶え間ない努力、これはVOLVOのクルマにも共通する。2017-2018日本・カー・オブ・ザイヤー受賞、そしてワールド・カー・オブ・ザイヤーにも選ばれたVOLVOのクルマは、イチローズモルトと同じく、作り手の熱い想いから生まれた“世界一”なのだ。
TEXT:松田 タクヤ(オートックワン) PHOTO:渡 健介
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