まず驚いたのは静かなこと。走り出した瞬間から静かなこと。それとどっしりしていて、これまでのエコタイヤとは違った乗り味を持っている。低めのタイヤが路面を踏みしめる感じの音は聞こえてくるが、ザーとかジャーといった耳障りなノイズはほとんど聞こえない。騒音の音圧も低く、1クラス上級なクルマに乗っているような印象だ。どっしりした乗り味も、上質感に一役買っている。
転がり抵抗を少なくし、スルスルと抵抗なくタイヤが転送する省燃費系タイヤは、一般的に言ってどっしり感とは相反する乗り味であることが多い。
そういう意味でもLE MANS Vは個性的だ。
TEXT:斎藤聡 PHOTO:和田清志