2016年はトヨタ スポーツ800とフィアット X1/9、2017年はプリンス 初代スカイラインとBMW2000C、そして昨年は日野 コンテッサ、モーリス マイナートラベラーなどをフルレストアして出品してきたエンドレスアドバンス(ENDLESS)は、東京オートサロン2019にも美しく仕上げた懐かしい名車を展示した。
これまでの展示車は、外装は全て鈑金塗装を行い、内装も全て張り替え、エンジンオーバーホール、ゴム類も全て新品に変えただけでなくサスペンションもオリジナルに交換するという徹底したフルレストアが行われるため、素晴らしい仕上がりなのが特徴だ。さらに、全日本ラリーやスーパー耐久に参戦するマシンのブレーキを手がける会社だけあって、一般的に現代のクルマより効きが悪いいにしえのクルマのブレーキをアップデートしており、ホイールの隙間からは「この世代のクルマにこんなしっかりとしたブレーキローターとディスクキャリパーが!?」と驚いてしまうほどのブレーキを備えているのがわかる。古いボディと新しいブレーキというギャップが楽しめるのだ。
>>ENDLESS LADYがフルレストア車と並ぶギャップに萌え萌え♪[フォトギャラリー]
そして今年の2台は、フォルクスワーゲン カルマンギアと日産 チェリーX-1Rという、クルマ好きなら誰しもが知る名車がチョイスされた。
カルマンギアにはフロントにエンドレスキャリパーキットMONO4RALLYキャリパー+345ミリ径ローター、リアには特別製作したアルフィンドラムブレーキ、ホイール/タイヤはエンケイの17インチ+205/45R17というビンテージモデルらしくないタイヤが奢られる。
一方のチェリーも負けず劣らず、エンドレスキャリパーキットS4Fキャリパー+290mm径のローターが与えられ、ホイールはノーマルの13インチから15インチにアップしている。前述のようにエンジンはオーバーホール、サスペンションはカスタムオーダーメイドで作り直されていてブレーキも強化されているため、安心して現代の交通に伍して走ることができる性能を持つ。
特にチェリーX-1Rは人気が高く、1970年代初期に青春を過ごした世代の来場者の多くが「懐かしい!」と声をあげて嬉しそうにクルマをチェックしていた。
懐かしいクルマに現代の技術が盛り込まれているエンドレスのフルレストア車は、ひょっとしたら「懐かしい外観に新しい技術」という、理想のクルマの一形態なのかもしれない。
[筆者:遠藤 イヅル/撮影:島村 栄二]
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2018/12/19