一年中履ける! 話題のオールシーズンタイヤ「セルシアス」の実力をテストしてみた[晴れの日編]/TOYO TIRES(PR)

四季のある日本、季節ごとのタイヤの履き替えは大変

最近は日本各地の降雪量が変化している。季節はずれの大雪が降ることもある。自動車メーカーの開発者は「地球温暖化の影響もあり、以前に比べて大雪に見舞われる機会が増えた。積雪への対応で、ルーフパネルを強化することもある」という。

そこで難しいのがタイヤの選択だ。スタッドレスタイヤに履き替える前とか、あるいは春になってサマータイヤに変えた後、雪が降ってくることもある。

あるいは都市部に住んでいて「雪の日にはクルマは使わない」と決めていても、予想外の大雪が降ると、長い間にわたり路面に雪が残ってしまう。その間、何日もクルマを使わないわけにはいかない。

そこで注目されるのが、すべての天候に対応できて、一年中使用できるオールシーズンタイヤだ。積雪地域のユーザーは、通常はオールシーズンタイヤを装着しておき、凍結路面などの増える冬季に入ったらスタッドレスに履き替える方法があるだろう。そうすれば季節はずれの降雪があっても困らない。

また都市部のユーザーが、1年に数回、降雪時の短距離移動のためにスタッドレスタイヤに履き替えるのはもったいない。このようなニーズでも、オールシーズンタイヤが重宝する。

ヨーロッパとアメリカで評価されているセルシアス

そこで注目したいオールシーズンタイヤがトーヨータイヤ「 セルシアス」だ。セルシアスは2015年から、北米や欧州に投入されていた。タイヤに向けた要求レベルの高い海外で実績を上げた後、2019年に日本国内の販売を開始している。高人気に応えて、2020年にはサイズのバリエーションを充実させ、14インチから18インチまで幅広くそろえる。

晴れ・雨・雪の路面に対応するトレッドデザイン

セルシアスのさまざまな路面に対する優れた順応性は、タイヤのトレッド部(接地面)を見ると理解しやすい。トレッド部の一番内側には、舗装路を中心に路面をつかむ3Dグリップサイプのゾーンがある。この少し中央寄りには、雪道における駆動力の伝達性能を高めるジグザグブロックを配置した。

中央から外側寄りには、周方向連結ブロックと縦溝補強ブロックがあり、カーブを曲がったりする時に路面をしっかりとグリップして走行安定性を確保する。一番外側には、内側と同じく3Dグリップサイプのゾーンを配置した。

トレッド部に使用されるゴムにはシリカ(ケイ素)が含まれ、路面に対して、しなやかに追従する。アクティブポリマーも含有され、シリカを綿密に分散させている。この効果でウェット性能(濡れた路面における性能)が一層向上した。

またシリカの作用もあり、変形したタイヤが素早く元の形状に戻るため、タイヤが転がる時に生じる抵抗を抑えることも可能になった。路上を滑らかに転がるから、燃料消費量も抑えられる。

凍結路以外の雪道で高い性能を発揮

セルシアスは北米や欧州に先行投入されていたこともあり、国連欧州経済委員会で規定されたシビアスノーの要件を満たしている。なおかつスノー・フレーク・マークも刻印されているから、日本の冬用タイヤチェーン規制の時も、そのまま通行できる(ただし全車チェーン規制ではスタッドレスタイヤを含めてチェーンが必要)。

つまり、セルシアスは一定レベルの雪上性能があると認められたから、信頼性も高いわけだ。

オールシーズンタイヤ「セルシアス」の乾いた道路での走りは?

そこで先代VW(フォルクスワーゲン)ポロに装着して試乗してみた。

タイヤを履き替えて試乗を開始した時は、晴天で路面も乾燥していた。最初に感じたのは、乗り心地が快適なことだ。ドライバーの印象として、タイヤの接地面が柔軟で、路面をしなやかにホールドしているように思えた。

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例えば路上のマンホールの蓋を乗り越えた時など、ショックが直接的には伝わらない。タイヤがマンホールと路面の段差を適度に吸収しながら、サスペンションも伸縮している様子が分かる。

先代ポロはもともと乗り心地が少し硬く、特に時速40km以下で街中を走ると、もう少し柔軟にして欲しいと感じた。セルシアスは、オールシーズンタイヤでありながら、このニーズに応えている。

タイヤの快適性では、乗り心地と併せて、ロードノイズ(タイヤが路上を転がる時に発生させる騒音)を抑えることも大切だ。セルシアスはこの点でも満足できた。ゴーッという粗い音を響かせず、サマータイヤと同等に静かだ。

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曲がりくねった峠道などを走った時のグリップ性能は、オールシーズンタイヤだから特に高くないが、タイヤが路面をつかんでいる状態は分かりやすい。カーブを曲がりながら速度を高めていくと、旋回軌跡が少しずつ拡大して、次第に曲がりにくくなる。この時にはタイヤの鳴き方も徐々に大きくなり、グリップ力が上限に達していることを教えてくれた。

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安全を考えるとタイヤのグリップ力は高い方が好ましいが、最も大切なのは、走行状態をドライバーへ正確に伝えることだ。カーブを曲がっている時のタイヤのグリップ状態が、ステアリングホイールを保持する掌に伝わりやすければ、速度を控えるなどの対処も的確に行える。

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ドライバーへの情報伝達が正確なセルシアスであれば、危険を避ける防衛的な運転も可能だ。この特徴は、舗装路から雪道まで、さまざまな天候で優れた走行安定性を発揮するセルシアスの安心感に通じている。

次回は路面が濡れた雨天時の走りについてレポートしてみたい。

トーヨータイヤ セルシアスを詳しく知る【オフィシャルサイト】

筆者   渡辺 陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。
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