普段使いできるクルマにジムニーのデザインを！ おしゃれで実用的な軽バン＆軽トラカスタム「ジムリィ」「ジムキャリー」／ティースタイルオートセールス【Vol.3】
「カスタムすることで大きく化けるクルマ」であることがカスタムスピリッツに火を付けた
トヨタ ハイエースのオリジナルパーツ開発やカスタムスタイルの提案などで高い知名度を誇っているプロショップ「T-STYLE AUTO SALES（ティースタイルオートセールス）」。同ショップがハイエースに続いて着目したのはスズキ エブリイとキャリイ／スーパーキャリイ。
エブリイに関しては、ハイエースと同様に1BOXボディを持つ点、ハイエースのセカンドカーとして使われることが多かった点、さらには使いやすくレジャーを含めたパーソナルユースにも有利な点などから、同ショップでは早くからカスタムベースとしての可能性を感じたとのこと。
何よりも「外装をカスタムすることで大きく化ける」クルマであることが、同ショップのカスタムスピリッツに火を付けました。
こうして10年以上前からカスタムやオリジナルエアロの開発などを通じてエブリイを扱い続け、エブリイカスタムの主力アイテムとなっているのが、今回ピックアップする「ジムリィ」です。
あわせて、ジムニーフェイスの弟分で軽トラックのキャリイ／スーパーキャリイがベースの「ジムキャリー」もご紹介しましょう。
カッコいいジムニーのフェイスを移植したコンプリートカー「ジムリィ」
「ジムリィ」はその名の通り「ジムニー」＋「エブリイ」を融合させたコンプリートカー。デビューのきっかけとなったのは現行型ジムニー（JB64：2018年～）の登場でした。
同ショップの責任者である長谷川さんは「カッコいいジムニーが登場したと思いました」と、当時のことを思い出すように話してくれました。
「新たに登場したジムニーを見たときに、ジムニーを絡めたカスタムで何か面白いことができないかと考えました。そして、ふとひらめいたのが軽トラ、軽バンへのジムニーフェイスのスワップ（交換）です。フェイスを移植する『フェイススワップ』は、一般的にはあまり見かけないですが、ハイエースがベースのカスタムではかなりポピュラーな手法。その点、長年に渡ってハイエースを扱ってきた我々には、これまで数多くの経験がある得意のカスタム手法の1つです。ジムリィが生まれたのも自然な流れでした」
そこでティースタイルオートセールスでは、早速エブリイにジムニーフェイスを融合させるキットの開発に着手。そして、「フロントバンパー」「フロントフェンダー」「ボンネット」「ラジエターグリル」などのパーツを完成させ、「ジムリィフェイスキット」として発売を開始。
エブリイに対してキットパーツとジムニー純正パーツを組み込むことでジムニーフェイスにチェンジできるという、これまで無かったカスタムキットが瞬く間に大ヒット。その人気は続いています。
「本格的なクロカンの性能は要らない、けれどジムニーのデザインが好き」デザインと居住性を求めるユーザーに刺さった
そもそも、なぜ「ジムニー」＋「エブリイ」の組み合わせが受けたのでしょうか？
開発以降のジムリィ周辺のカスタムシーンを振り返り分析をしたという長谷川さんに、ジムリィが大ヒットした理由を伺いました。
「ジムニーが人気になった理由のひとつが、ジムニーの四角四面のグリル＆ボンネット形状や丸目のヘッドライトのデザイン。ちょっとクラシカルなデザインで、女性からも“カワイイ”と評価されることが多かったですね。しかし『ジムニーほどの本格的なダート走行が可能とするクロカン性能はいらない』『天井が高かったり、荷室の広さをもったクルマにジムニーのデザインがあれば良いのに』といったニーズがありました。そこを上手く汲み取れていたのが『ジムリィ』ではないかと思っています」とのこと。
4ドアや広いパッケージングなど、ジムニーよりも普段使いに好都合な居住性の高さも兼ね備える「ジムリィ」。さらに、デビュー当時はバックオーダーでなかなか手に入らなかったジムニーでしたが、「ジムリィ」なら比較的スムーズに乗り出すことができました。
このような要因が重なり合って、「ジムリィ」は一気にブレイクを果たすことになります。
昨今は200万円オーバーの価格が当たり前の軽ハイトワゴン。これら軽ハイトワゴンの購入を想定しているユーザーから、「ジムリィ」は比較的安価に手に入るオシャレでカッコいいクルマとして認知されています。
ベッドキットなどの内装カスタムとの組み合わせもヒットの要因。さらに「ルーフキャリア」や「ルーフベッド」、「サイドバー」、「グリルガード」などの外装オプションも用意され、進化させていくことを楽しめるクルマとしても魅力的。
また「リアバンパー」も用意しており、リア周りのカスタムも可能。純正のテールランプはもちろん、社外LEDテールランプのインストールもできます。
足まわりでは「リフトアップ（3～3.5cm程度）」やオフロード系のタイヤ＋ホイールなどでフォルムをまとめるのも定番。
写真のデモカーでは、定番よりもリフト量を増やした4インチリフトアップキットを装着。デモカーのように、本格的なクロカンルックに仕上げても、バッチリとキマります。
ルックスと足まわりに変更によって、キャンプや釣りなどのレジャーユースから、普段使いもできるオシャレな軽ワゴンが完成。「ジムリィ」はますます評価を拡げています。
実用的な軽トラを原寸大のおもちゃとして楽しむ「ジムキャリー」
そんな「ジムリィ」のヒットを受けて、ジムニーフェイスの弟分として登場したのが「ジムキャリー」。その名の通り、軽トラックのスーパーキャリイにジムニーのフェイスを融合させたコンプリートモデル。もちろん、このカスタムはキャリイにも対応しています。
では、どんな人をターゲットにして「ジムキャリー」を製作したのか、長谷川さんに伺ってみました。
「地方の農家なら一家に一台は軽トラを所有しています。その軽トラを“遊びクルマ”として使いたいと思っている方ですね。ノーマルの状態じゃ面白くないと考えている方に、軽トラを原寸大のおもちゃとして楽しんで欲しいです」と具体的なターゲットを想定し、開発したとのこと。
ではジムリィの特徴を見ていきましょう。「ジムリィ」と同じくジムニーフェイスをスワップしているのが最大の特徴。
「鼻先の平坦なキャリイなので、ジムニーの立体的なフェイスを再現するのにはかなり苦労しました」と長谷川さん。
足まわりのリフトアップ、ホイール＆タイヤのセレクトなども自由自在に楽しめる楽しさ。さらには荷台（ベッド）にパイプワークの「デザインラゲッジバーD's Pick」を装備するカスタマイズも用意されています。
さらにグリルガードなどのオプションや内装装備などもラインアップされ、オシャレに軽トラを乗りこなすには多岐にわたるパーツが用意されているのも「ジムキャリー」の魅力。
軽トラの4WDモデルは、畑のあぜ道などを走破することを前提に設計されていることもあり、悪路走破性もかなり高い。アウトドアユースで不整地に乗り入れる場合でも頼りになります。
またティースタイルオートセールスでは2WD車向けに、「LSD（リミテッドスリップデフ）」も用意。LSDとは、片側のタイヤが浮いてしまうようなシーンでも無駄なくパワーを路面に伝えることができる装置のこと。これを使えば2WDでもガンガン悪路走行ができます。
カスタムパーツを組み込んだコンプリートカーも購入可能！
もちろん同ショップでは車両込みのコンプリートカーでの販売を実施。完成形の「ジムリィ」と「ジムキャリー」が欲しい場合でも購入が可能。
コンプリートカーであれば、車両代とパーツ代を1つのローンにまとめられるので、複数のショップでクルマ購入＆カスタムを実施するという面倒もありません。
軽バンや軽トラを使ってオシャレで実用的なカスタムを実施するのに絶好な「ジムリィ」「ジムキャリー」。普通の市販車では味わえないデザイン性やカスタムの楽しみを味わうには最高のクルマでしょう。
手軽な軽バン＆軽トラをベースにしているのも手を出しやすい要因。カスタム初心者や女性ユーザーでも無理なく乗り始めることができるコンプリートカーに注目してみてはいかがでしょうか。
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- 筆者 岡本 晃
- 元自動車雑誌編集者/編集長。現在は「オフィス・アヘッド」という屋号で、ライター/編集者として活躍している。自動車雑誌、カスタム系雑誌への寄稿が多く、関西エリアを拠点に活動中。ジャンルを問わず、面白いモノ・コトを掘り起こして執筆することに力を注いでいる。
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Brand Info - T-STYLE AUTO SALES
T-Style Autosales （ティースタイルオートセールス）とは？
「T-Style Autosales（ティースタイルオートセールス）」は、株式会社T・S・Dが展開するプロショップ。カスタムやメンテナンス、ハイエースやスズキ車をベースにしたコンプリートカーの製造販売を手掛ける。コンプリートカーの製造では、ユーザーが使い方や好みに合わせてセレクトできるオプションメニューを豊富に用意。トランポやキャンパーのオーダーなどにも幅広く対応してくれる。純正ショックに特殊オイルをブレンドして注入し、コーナーリング性能と乗り心地の良さを高める「ネオチューン」の正規販売店でもある
＜コンプリートカー＞ コチラ