製作チームのスタッフに話を聞いたところ、その頃のマシンが好きで、再現してしまったという。皆、こんな感じで「好きなクルマからは年齢を感じさせない」のだという。これがNATSの面白さである。
見た目はレーシングカーだが、コンセプトは「ノンストレスなドライブが可能なレースカー」で、ベースはオートマにエアコンを完備した快適仕様のトヨタ セラ。ガルウイングは88C-Vとの共通点だ。
ボディはキャビンの一部を除いて取り払われ、フロントとリアにはベニヤ+FRPで形成されたカウリングが備わる。実車同様大きく開くことが可能だ。
エンジンはセラのままフロントに搭載される。
レーシングカーらしからぬディティールを持っていた88C-Vらしさを形作るヘッドライトとテールライトは、それぞれ三菱 FTOと、アルファロメオ 156から流用されている。
選ばれたベースは、滑らかなスタイルの大型クーペ、3代目トヨタ ソアラ。言われなければわからないほどの迫力あるボディを構築している。
前後に伸ばされた部位はもちろん鉄板加工。カクカクしているチャージャーのキャビンとソアラのそれとはイメージが異なるため、Cピラー部は大幅にフォルムが修正されていることもあり、ベース車がソアラであることを判断するのが難しい。
製作スタッフに聞いたところ、とくに大変だったのはボディサイドにうっすらと走る折れたキャラクターライン。これをきっちり出すのに苦心したという。
ちなみに新設されたリアウインドウは、スズキ ラパン用とのことで、これはさすがに筆者でも見抜けなかった(笑)。
今年も素晴らしいアイデアと、それを実現する高い技術力を存分に見せつけてくれたNATSのカスタムカーたち。
これらを作ったNATSの学生たちのクルマへの情熱と愛情は、ベテランファンにも、そしてクルマへの興味を失いかけてしまっているようなユーザーにも、クルマへの思いに再び火をつけてくれるほどのインパクトがある。
来年のことを話すと鬼が・・・などと言われるが、でももう来年の彼らのカスタムカーに興味津々だ。
どんなクルマを作ってくるだろうか。今から楽しみにしていようではないか。
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