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Mercedes-Benz New E-Class

The Landing Text: 河村 康彦  Photo: Mercedes-Benz

スムーズでパワフルなドライビング・フィール

 有り余るパワーを発揮するE500に搭載のV型8気筒エンジンは、あくまでもスムーズでかつ強力。常にその存在をドライバーに意識させつつも迫力を抑えたV8サウンド。このモデルの狙う位置づけがわかるというもの。

 もちろん、7速ATのシフトクオリティも一級品で“シフトショック”などというフレーズはこのモデルの辞書には存在しない。そんな余裕タップリの動力性能を引き立てるのが絶妙な仕上がりのフットワークで、無駄なボディの動きは許さない一方で不快な振動はしっかり遮断。

 ただし、大きな凹み路面を通過すると、たまに予想よりもおおきなショックを伝える事も。欲を言うならば、このあたりに改善の課題が残されているというところだろうか。

 一方、そんなE500からE350CGIへと乗り換えてみると、加速の力感は多少見劣りする。また路面の凹凸をより直接的に伝えるという感触を受けたのは確かな事柄だ。

 ただし、それはあくまでも「比べる相手が悪かった」、もしくは「乗る順番が不運だった」という印象に過ぎないとも言える。そんな新型は全方位に対しての視界も広く、例によって小回り性もバツグンに高いので、「実際のサイズよりも小さく感じられる」モデルであった事は付け加えておこう。

 その他、走行状況に合わせて最大の照射機能を発揮させる新機能を盛り込んだヘッドライトや、歩行者検知機能を新採用したナイトビュー・システム。路上の速度制限標識を読み込んでメーターパネル内に表示する機能など、新たな安全装備を多数設定したのも新型の特徴だ。

 今のところ様々な機能はドライバーのサポート・システムとしてそれぞれ個別に用意されているが、この先集約されて行けばかなり現実的な“自動運転”への基盤技術となって行きそうなのは興味深い。そして、これら新技術への取り組みのスタンスが、最大のライバルであるBMWとは全く異なる点にも注目したい。

 いずれにしても、そんな新世代のEクラスが再びベンチマークとして日本の道を走り始めるのももう間近。2009年の輸入車の台風の目となる事は確実だ!