読者諸兄の多くがクルマを買う時に重視するのは、機能や装備、価格のバランスだと思う。混雑した街中でも運転がしやすく、立体駐車場も利用しやすい。なおかつ長距離のドライブも快適なクルマが魅力的だ。ファミリーで使うなら、前後席ともに十分な空間が確保され、大人4名が快適に乗車できる居住性が大切になる。緊急自動ブレーキなどの安全装備も充実させたいところで、燃料代や税金は安い方が好ましい。
こういった条件を兼ね備えた新型車がスズキバレーノだ。改めて試乗チェックを行ったのでご報告したい。
バレーノのグレードは、直列4気筒の1.2リッターエンジンを搭載するXG(141万4800円)と、直列3気筒の1リッター直噴ターボエンジンを搭載するXT(161万7840円)を用意した。今回試乗したのはXTセットオプション装着車で、1リッターの「1.0L直噴ターボブースタージェット エンジン」を搭載している。
みなさん! 今、自分で着る服の生産地ってどこまでチェックしてますか。確かにそれも大切ですけど、なにより実物のデザイン、質感、性能が最も大切じゃないですか。
そこで今回小沢が面白いクルマをご紹介いたそう。スズキ・バレーノ。一見してスタイリッシュで使い易そうなラテンデザインのコンパクト5ドアハッチバックですけど、なにを隠そうコイツはスズキのマネサール工場で作られる立派なインド車なのであ~る。
いまや服や食の世界でアジア産は当たり前。しかもスズキは80年代初頭にインドにいち早く進出し、長らく乗用車シェア約5割をキープしている。そこで名物経営者の鈴木修会長は遂に英断したわけです。「(バレーノは)一番量が売れるのがインドだからインドでつくる。工場は既に日本のレベルに到達している」と。
それだけじゃない。インドは昔から英国と関係が深く、一部「自分はヨーロッパ人だ!」ぐらいに思っている。地理的にもアジアと欧州の中間ぐらいにあって非常に融通が効く。
よってインドで売れるヨーロッパ感覚のスタイリッシュハッチ、つまり新型バレーノをインドで作り、さらに欧州と日本に輸出するのは当然の流れ。まさに適材適所、グローバルビジネスである自動車界も地産地消と同時に輸出入のフレキシブル化がどんどん進んでるってワケなのであーる。
まるで一筆で描いたような、フロントからリヤにかけての流れを感じるライン。そして光のニュアンスで表情を繊細に変える唯一無二のフォルム。
すべては「Liquid Flow(リキッドフロー)」というデザインテーマを具現化するために。
凝縮されたエネルギーが、前へと解き放たれる瞬間を表現した。
流麗なプロポーションにふさわしいホイールを採用。
こだわったのはスポークタイプのスポーティーなデザイン。
エレガントかつダイナミックなボディーのイメージを足元でいっそう高めています。
あらゆるドライバーの理想の走りを具現化するために、新型バレーノには鍛え抜かれた2タイプのエンジンを用意。
立ち上がりから一気に加速できる新開発の1.0L直噴ターボブースタージェットか。燃費性能と走行性能を高次元で両立する1.2Lデュアルジェットか。
進化し続けるエンジン技術の結晶がここにある。
心地よくて使いやすい、ゆったりとした空間。
ドライバーを迎えるのは、横へと伸びやかに広がる上質な空間。そして中央に向かって流れるように曲線を描くインストルメントパネル。
落ち着きのあるブラックの内装には、シルバーのアクセントをあしらった。
ゆったりとした室内空間を確保しながら、荷物のタイプによってラゲッジボードを上段・下段にセットしてアレンジできる、容量320L(※1)の荷室を実現。9.5インチのゴルフバッグも積載可能です。またラゲッジボードを上段にセットした状態でリヤシートを倒せば、ほぼフラットなスペースになります。
※1 荷室容量はVDA(ドイツ自動車工業会)の定めたトランク容量測定値で、ラゲッジボード上段装着時の数値となります。
燃費に関する情報などがひと目で把握できるメーターを搭載。
XTセットオプション装着車に高精細・大型のカラードット液晶ディスプレイを採用。さまざまな走行関連情報やエンジンのパワー/トルクの情報などを、視覚的にわかりやすく表示します。
またXTとXGには瞬間燃費、平均燃費、航続可能距離を確認できるディスプレイを搭載。