操縦性については各部の剛性アップによって実現。具体的には、タイヤの骨格の一番外側(トレッド面)に配置され、桶や樽のタガのような役割を果たすベルト部に、剛性の異なるコードを縒(よ)って作られたハイブリッドバンドを採用する。またサイドウォール部にもストリップエイペックスと呼ばれる補強帯を用いてダンピング性能の強化を図っている。
トレッドデザインも縦溝主体のものとなり、VE302と比べるとリブ(縦のブロック列)剛性が高められている。
静粛性では、やはり特殊吸音スポンジの採用が大きな特長といえる。タイヤには、主にパターンノイズとロードノイズの2種類があり、このうちロードノイズはタイヤの振動がボディに伝わりボディと共振して起こるノイズといわれている。特にボディの固有振動数である250Hz付近のノイズはノイズ低減が難しいといわれている部分。VEUROの特殊吸音スポンジは、この250Hz付近で共振する、タイヤの内部で起こる空洞共鳴音を低減することで、ロードノイズを大幅に低減することに成功した。
トレッドデザインでは、左右のショルダーブロックを極細溝で小さく切る分けることで、滑らかな乗り心地とパターンノイズの低減を図っている。