autoc-one.jp 記事・レポート 特集 特別企画 社長に訊く ~フィアット クライスラー ジャパン 代表取締役社長 兼 CEO ポンタス ヘグストロム~

国沢光宏
Q
ポンタス・ヘグストロムさんはスウェーデン出身だとお聞きしています。
日本人からすると珍しいお名前です。
ヘグストロム社長
スウェーデンの名前も日本と同じように意味があります。”ヘグ”は柳の木です。
”ストロム”が小川。
柳の木のある小川でしょうか。
日本だと「ヤナガワさん」です(笑)。 ”ポンタス”はラテン語で橋。
いずれにしろ水に縁がありますね。
国沢光宏
Q
これまでの経歴を教えてください。
ヘグストロム社長
経歴のほとんどが自動車関連です。父親はカーディーラーだったこともあり、クルマに囲まれながら育ちました。3歳から父親の転勤でいろんな国で過ごしています。日本に初めて来たのはバブルがピークの頃の1989年でした。賑やかでとっても楽しかった(笑)。今回で5回目の日本滞在になります。日本の磁力に引き寄せられるような気がします。
国沢光宏
Q
スウェーデンの方から「日本ってどんな国?」と聞かれたら、ポンタスさんはどう答えますか? もちろん悪口でもいいです(笑)。
ヘグストロム社長
日本は先端技術と手作り技術に代表される伝統のバランスが素晴らしいと思います。歴史と伝統を持ちながら両方を上手に演出できている。カッコ良いですね。残念なことにスウェーデンは若い世代が母国の文化に興味を失いつつあります。日本人はあまり意識していないかもしれませんが、お互いがお互いを尊敬しあっているように感じます。
国沢光宏
Q
フィアットとクライスラーについてお聞きしたいと思います。両ブランドとも全くイメージが違います。どうブランド展開をしているのでしょうか?
ヘグストロム社長
そうですね。1つのグループながら、違うブランドイメージを持っています。ブランドバリューは、それぞれの歴史から生まれてくるモノだと思います。フィアットはVWと同じように常に国民のためのクルマでした。そのカジュアルさを日本でも伝えて行きたいと思います。アルファロメオはレーシングやデザイン(色っぽさ)、そして最近はテクノロジーを伝えて行こうと思います。
国沢光宏
Q
クライスラーはフィアットと全く違います。
ヘグストロム社長
日本の売れ筋となっているクライスラーのブランドはジープです。
究極のオフロード性能を特徴としていて、他社でも”ジープのようなクルマ”を作っていますが、私たちはオフロード性能で圧倒しています。そういった特徴をキチンと伝えて行きたいと思います。
国沢光宏
Q
クライスラーに限らず、日本での輸入車は販売台数などの関係で日本車より割高な価格を付けなければなりません。ビジネス的にはとっても難しいことだと思います。日本のクルマをアメリカで同じクラスのアメリカ車の1,5倍くらいで売ろうとしたら、非常に厳しい。どうして日本で輸入車ビジネスが成り立つのでしょうか?
ヘグストロム社長
日本のユーザーがストーリーのある良いブランドを求めているんだと思います。ただこの20年で日本の市場は変わったと考えます。以前はステータスを求めて輸入車を買う方が多かったですけれど、今やフィアットを買って頂けているユーザーの半分は日本車からの乗り換えです。新しいお客様達に来て頂いています。
国沢光宏
Q
TVのCFをたくさん流したり、新聞に広告をドンドン載せるようなプロモーションは出来ないと思います。どうやって新しい顧客層を開拓していくのでしょうか?
ヘグストロム社長
確かに日本車と同じようなアプローチは難しいです。でも日本にはクルマを単に移動の手段だと考えていない方が少なくありません。インターネットなどを活用して私たちのブランドに興味を持ってくれている人達と深くコミュニケーションしていこうとしています。

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