MOTAトップ ニュース/記事 特集 PR企画 carrozzeria CYBER NAVI 対談企画 ~カーナビデザインの新たな基準を作り出したそのフォルムに迫る~ 対談 =前編=

carrozzeria サイバーナビ 対談企画

Review 対談・前編

今回は、これまで数多くの商業施設のインテリアデザインを手がけてきた、デザイナー山本達雄氏を迎え、ITSエヴァンジェリストこと高山正寛氏とのデザイン対談を敢行。
新しいサイバーナビのデザインについて、車内という、高速移動空間をいかに考慮し、かつ、空間にとけ込みながらも、その存在感を示すデザインが、どのように誕生したのかを、それぞれの得意分野から語ってもらった。

インテリアデザインの今のトレンドは “あえて仕上げない”

高山正寛(以下:高山) まずはインテリアデザイナーの世界で、昨今のトレンドや流れは、今どのようなものが来ているのかを、今日はぜひお聞かせください。

山本達雄(以下:山本) 私が専門にしている商業施設のデザインに関して言いますと、この3~4年近くの流れは、「あえて仕上げない」という傾向があります。例えば仕上げの途中のような素地のままで見せてしまおうとか。モルタルをそのままにして、ボードもそのままに見せてしまおうかみたいな。

綺麗にお化粧してしまうのではなくて、素材のザラっとした感じとか、緩さの演出です。つまり仕上がっていない部分があることで緊張感が解けるといった、ナチュラルオーガニック的思考が今のトレンドです。

車のインテリアはインパネのデザインで印象が決まる

高山:同じようにカーナビデザインにもトレンドというものがあります。昨今は、大画面と言われているものが流行っています。従来の定番サイズは7型モデルです。私も実際7型を使っています。それが時代の変化で8型になり9型が出て、今では10V型というとても大きな画面サイズが登場しています。

山本:なるほど、言われてみるとそうですね。ある時期のリビングのTVみたいにどんどん大きくなっていっているという傾向は私も感じていました。

高山:当然画面が大きくなれば地図も見えやすくなりますし、第一操作もしやすくなりますから人間工学的にも理に適っていると思います。

もう1つ、車種専用設計というトレンドがあります。

せっかく高いクルマを買い、ナビをつけたのだから、インパネとのデザインの一体感と、ある程度の自己主張もほしいわけです。

山本:たしかに、車に乗ったら最初に目につくところですものね。私も車のインテリアはインパネのデザインで印象が決まると思っております。

高山:今日ご説明するカロッツェリアのサイバーナビはその車種専用デザインで作っています。10V型が見事に収まっていて、このクラスの車に乗るお客さんは本当にずっとこういうのを待っていました。

今回ご用意したトヨタ ヴェルファイアの他にも、姉妹車のアルファードや、ノア/ヴォクシー/エスクァイア、ホンダ ステップワゴンといった人気車種も専用設計で作っています。特にミニバンにだけ意識して作っているわけではないのですが、市場のニーズからこういったラインアップに投入しています。

驚きなのは、運転する人のこととクルマの環境をとても考えている所です。たとえばステップワゴンのボタンはあえてズラすことでシフト操作時にジャマにならないように作られています。

新モデルを見たときは、瞬間的に「これはとんでもない大変革だぞ」と思いました。

山本:なるほど、つまりサイバーナビは、流れを一回ここで止めて変えたのですね。そして満を持して新モデルを発表したと。ここまでのお話しだけでもワクワクしてきました。

デザインは使う人の満足度を高めることが大切

高山:さて山本さん、ここから本題のデザインについてたくさんご意見お聞きかせください。まず、普段山本さんがお仕事する上で、気にかけていることはどんなことですか。

山本: そうですね。勿論、人の為にというのが大前提にありますので使いやすさは重要です。商業施設であればやはり来る人、買う人、あとは出店側も同じように満足していただきたいです。

例えばインテリアで、何枚もある木の色の表情の中から1つを選んで、そのサンプルに白い色を入れて、ちょっときれいに落ち着けましょうとか。その素材感で、出店側の気持ちを汲みつつ、でもしっかり流行感も出して、お客さんも引き付ける。そういったことをしています。

カーナビは工業製品ですから、ボタンの配置や押しやすさなど、操作性を追求することはとても大事なことですね。つまりそれが使われる人の満足度につながっていくものと考えています。

高山:山本さんは住宅のインテリアデザインもされていますが、家の場合どの辺りを心がけているんですか?勿論制約はあると思いますが、依頼される側には山本さんだからできることを期待しているわけじゃないですか。

山本:例えば建築専門の方が設計する際は、「3LDK必要ですよね?」といったところからスタートされると思います。でも私の場合は、「どういう風に生活していきますか?」「何が好きですか?」といったことを伺います。

お客様が「車が好きです」と言えば、「見せたいですか?隠したいですか?」と伺い、「見せたいです」と言われれば、「じゃあ車入れて、横はガラスにしてリビングとつなげますか」といった感じで進めます。

形の中に人を押し込めるのではなく、どういう生活をされるかということです。

そういった、ちょっと夢をかなえたいという、それにプラスα面白さとを加えることですね。

高山:なるほど。そういう点では、このサイバーナビといっしょですね。夢をかなえたいという点で、このナビに関してもお客さんのニーズがすごい高かったです。

正直、大画面化までは想像していましたが、専用設計でガッチリやってくるとは思いませんでした。これはすごく大きくジャンプアップしたなと感じましたね。

これからは、時代に合わせた丁寧な作り込みが必要

高山:では、実際に山本さんにもサイバーナビが装着されている様子を見ていただきましょう。

山本:確かにこの大きさはとてもインパクトがありますね!しかもインパネにとてもきれいフィットしている。このヴェルファイアのデザインとちゃんと一体感を持たせてマッチしています。

ポリゴン形式のボタンデザインや、イルミネーションの光り方やフォントデザインなど、時代に合わせて丁寧に作られている感じを強く受けます。デザインではとても大切なことです。

これは良い!確かに一度実物を見てしまうと、自分の車のナビに戻れないですね。(笑)

高山:新モデルでは、この上のエアコンの吹き出し口から、下のエアコンのスイッチのところまで専用に設計しています。ハザードのところは枠を切って被せています。

山本:先程お話を聞いていて、どうやって大画面が収まるのだろうと思っていましたが、この吹き出し口のところも専用に設計しているのですね。芸が細かいです。まさに神は細部に宿るですね。

高山:色合いにおいても、シルバーメッキを配置しつつ、操作性もちゃんと確保しています。さらに、下のハードキーの格子柄が、画面上にパラパラと浮かび上がるデザインとなっており、自己主張の中にも遊び心が含まれているところが擽りポイントです。

山本:インテリアの全体像として、単にインパネの真ん中に配置してあるのではなく、あくまで車内の主役として開発されているのですね。

高山:そう、サイバーナビはドライブの主役となる存在なのです。ホーム画面に関しても、スマートフォン的なタッチキーの配置が入れ替えられ、カスタマイズが出来ます。自宅への案内、天気、普段ラジオをよく聞くならラジオなど、よく使うものをホーム画面に集約することができます。つまりこの辺からしてすでにデザインされているのです。アプリをいじっているみたいでしょ?

山本:要するにホーム画面に、スマホのようにアプリを持ってきたり、自分の好きなように編集できるということですね。これは便利だ。操作性もものすごく高いですし。

今どきは、皆さんこうやって自分でカスタマイズできるものが好きですからね。このタッチキーが大きくなるのとかすごく良いです。

これまでは、ナビ機能とAV機能の2つぐらいしかなかったものに、新たに1つのプラットフォームができて、そこに集約できるようになったのは素晴らしい。いい意味でこれまでのカーナビを抜け出していますね。

高山:そうなんです。まさに家のインテリアでいう、ソファはここ、TVはここ、椅子はここ、みたいにカーナビにも自由度を高く持たせているのです。

ちなみに、ナビのグラフィック表示の仕方などいかがですか?今までのナビらしからぬフォントなど、デザイナーさん的には敏感なんじゃないですか?

山本:これ、さっきから気になっていたんです。このフォントは見やすくてしかも今流行のフォントです。サイバーナビのキャラクター性に合っていると思います。

最近はちょっと細目で大きなサイズで、つぶしている感じが流行っていますからね。

高山:パソコンをいじっている感じですよね。

山本:それに近いですね。私がイメージしていたものと全然違います。知らないところで凄い進化を遂げているわけですね。

対談後編に続く

待っているのは、進化の枠を超えた未来。新、サイバーナビ始動。 Pioneer carrozzeria CYBER NAVI 詳しくはこちら