BMWで一番小さい1シリーズのスポーティさと先代の7シリーズのエレガントで存在感のある両極端の中にあって、5シリーズのエクステリアデザインはその中央に位置する。スポーティさとエレガントさを併せ持ったといえるミドルクラスらしいデザインである。5シリーズの顔は、見る角度によって印象が変わる切れ上がったヘッドライトが特徴だ。この鋭い目つきは他社モデルも追随してきたが、5シリーズは全体のバランスが取れていて飽きが来ないところはデザインが洗練されている証拠だろう。
マイナーチェンジしてテールランプは立体的なデザインのLEDになり、夕刻からはその美しさを後続車に披露する。
日本の使用環境も考慮したボディサイズは、全長4855mm、全幅1845mmで扱いやすい。
アクティブステアリングはいざというときに自動カウンターステアを当ててくれる優れものだが、市街地ではその中のバリアブルギヤレシオ機能がハンドル操作を楽にしてくれる。これは小さなハンドル操作で大きくタイヤが向きを変えてくれるものが、マイナーチェンジによってさらに自然になり、扱いやすくなった。
インテリアは機能的に配置されたにもかかわらず、その高い質感とともにデザインの美しさが光る。
上の方は情報源になっていて、運転席の前にはスピードメーター、タコメーターなどのインストルメントパネルがあり、ダッシュボード中央にはモニター画面でナビ、オーディオ、エアコン、電話、車両情報を見ることができる。下の方には操作類が並ぶ。ハンドル周囲のウインカー、ワイパー、クルーズコントロール、ダッシュボード面にライトスイッチが装備される。