進化したスタッドレスタイヤ「アイスガード7」を一般道/高速/峠道でテスト/横浜ゴム【PR】

2017年に登場した横浜ゴムのスタッドレスタイヤ「アイスガード6(iG60)」が、4年ぶりにフルモデルチェンジを果たし「アイスガード7(iG70)」となった。そして今回はこれを、雪を求めて一般道から高速道路、そして長野のワインディングまでおよそ500kmほど、じっくりと走らせてみた。

オンロードでの乗り心地がいいアイスガード7

横浜ゴム自らが「冬の怪物」と銘打ったアイスガード6は、筆者としても非常に優れた性能を備えるスタッドレスタイヤだと認識している。それが次世代モデルとなって、どのように変わっているのか? 怪物のさらに上は、何になるのだろう? そんなことを考えながら、試乗に臨んだ。

アイスガード7をオンロードで走らせて、まず感じ取ったのは、意外にもその乗り心地の良さだった。スタッドレスタイヤは低温時の性能を第一としているため総じてコンパウンド(ゴム)が柔らかく、アスファルトで走らせると乗り心地が良く感じられるものだが、もちろんそれだけが理由ではない。

アイスガード7の詳細はこちら[公式サイト]

タイヤが摩耗するにつれて太くなるサイプとは!?

横浜ゴム

アイスガード7はこうしたゴムの柔らかさと同時に、トレッド面の剛性も整えているから気持ちよいのである。具体的にはサイプを4つ折り形状とした「クワトロピラミッド グロウン サイプ」を搭載し、トレッドセンター部にはさらに「クワトロピラミッド グロウンディンプルサイプ」を用意することで、トレッドの倒れ込みを抑制している。

ちなみにこの“グロウン”とはサイプの形状を意味している。アイスガード7は先代に対し50%摩耗時のサイプ幅を太くし、タイヤが減ってブロック剛性が上がった際の氷上性能と、エッジ効果を維持しているのだ。グロウンとは即ち、摩耗時にサイプ幅が太くなる“Grown=成長”することを意味している。

また直接比較したわけではないが、そのロードノイズも前作に比べて静かになっていると感じた。高速巡航などでは高周波を完全にカットしきれてはいないのだが、“ゴーッ”と唸るような低周波が抑えられていて、スタッドレスタイヤとしては静かな部類に入ると感じられた。

オンロードでのハンドリングはマイルドで日常性が向上

対してハンドリングは、若干マイルドになった。

前作は操舵に対するレスポンスが良く、大げさに言うとこのまま夏も履き続けてよいのではないか? とすら思える出来映えだった。

対して新型は、あくまで相対比較だが、ややおっとりとした反応だ。もちろん先読みしてハンドルを切り込まなくてはならないほどそのレスポンスは鈍くないが、従来モデルのアイスガード6のように自然なフィーリングで切れ込んで行くタイプではない。まったりと路面をつかんで、そこに操舵で方向性を与えて行くタイプであり、それが功を奏してか、ゆったりとした走りのなかではプレミアム感が演出できている。

これはコンパウンド特性が、若干ソフト方向に振られたからだと筆者は感じている。

ちなみにアイスガード7は、アイスガード史上最大の接地面積とブロック剛性を得ているという。トレッド中央には内側から「パワーコンタクトリブEX」「マルチベルトブロックEX」「コレクティブビッグブロックEX」を配置。全てのブロック面を「EX:extended」(最大化)させ、グリップを稼いでいる。

だとすればドライ路面でのグリップ性能はさらに上がりそうなものだが、それらの改良が与えられているのはトレッド中央部分。ここからもわかる通り、これによって得られる効果は「氷上路面」への追従性なのだろう。そしてここに若干ソフトなコンパウンドをマッチングすることで、氷路面への密着性をさらに高めているのだと思われる。

吸水する量とスピード、密着性を向上させたウルトラ吸水ゴム

実際そのコンパウンドは、「ウルトラ吸水ゴム」として新開発されている。

氷上路面との密着を邪魔する水膜を除去するために従来モデルのアイスガード6は、コンパウンド内にマイクロの吸水スペースを作り出す「新マイクロ吸水バルーン」と「吸水ホワイトゲル」を搭載していたが、アイスガード7ではこのゲルを「吸水スーパーゲル」にバージョンアップ。またエッジ効果を高める「マイクロエッジスティック」をも搭載した。さらにホワイトポリマーIIを配合することでコンパウンド内のシリカを均一に分散して、コンパウンドの柔らかさを保った。

これによってトータルで14%、その氷上性能を高めてきたのであった。

雪上での走行性能もエッジ量UPで期待大

さらに技術的なことを付け加えると、アイスガード7はこれまでで一番そのエッジ量を増やしている。イン側パワーコンタクトリブEXに配置される溝「マルチダイアゴナルグルーブ」は、傾き角度が異なる複数の横溝を配置することで縦方向(発進/制動時)のグリップを発揮。センター部分である「マルチベルトブロックEX」「コレクティブビッグブロックEX」は立て溝をジグザグ配置することで雪上コーナリング時のグリップだけでなく、排雪効率も向上させているという。

横浜ゴム

総じてアイスガード7(IG70)は、先代とはまた違ったドライフィーリングを示した。今回はウェット性能を確かめることはできなかったが、この路面をじわりとつかむグリップ感は、よい方向に働くのではないかと思う。

となると俄然気になるのはウインター性能だが、それは次回のレポートでじっくりお伝えすることとしよう。

横浜ゴム

▼横浜ゴムのスタッドレスタイヤ「アイスガード7」の北海道試乗レポートはこちら

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筆者   山田 弘樹
自動車雑誌編集者としてキャリアをスタート。輸入車雑誌 副編集長、アルファ・ロメオ専門誌編集長等を経て、フリーランスのモータージャーナリストに。レース参戦なども積極的に行い、走りに対する評価に定評がある。AJAJ会員。カーオブザイヤー選考委員。
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