記事・レポート 特集 モーターショー 東京モーターショー 2013 その他のメーカー ヤマハ、4輪車事業に参入か!? 都市型パーソナルビークル「MOTIV」を出展 ~F1デザイナー ゴードン・マーレーとの共同開発~
オートバイメーカーのヤマハ発動機(ヤマハ)は、第43回東京モーターショー2013会場で、2人乗りの都市向け小型4輪コンセプトカー「MOTIV(モティフ)」を出展した。MOTIVは、マクラーレンF1チームなどのデザイナーとして知られるゴードン・マーレー氏が提唱する技術「i-Stream」を基に、ゴードン・マーレーデザイン社との共同で研究開発された。
MOTIVのボディサイズは、全長x全幅x全高が2690x1480x1470mm。日本の軽自動車規格にも準拠するコンパクトな寸法で、乗車定員は2名。鋼管フレームと複合素材を組み合わせたスケルトンフレームで構成され、優れた操縦安定性と高い安全性にも寄与する。
展示コンセプトカーは、後輪後ろにモーターなどを搭載し駆動させるRRのEV(電気自動車)仕様だったが、ガソリンエンジンやハイブリッド、レンジエクステンダーEVなど様々なパワートレインの搭載も想定し、また車体形状のバリエーション化といった展開にも柔軟に対応する設計となっているようだ。
ヤマハではMOTIVを引き続き研究開発し、実際に市販化の道を探っている。「モーターサイクルに通じる楽しさを持った未体験の走りを実現」[ヤマハ プレスリリース]と記載されていて、その走りのフィーリングがとても興味深いところだ。
自動車メーカーではなく、2輪車メーカーのヤマハが発想した小型4輪車という点で、これまで同様のコンセプトで市販化された都市型パーソナルビークルの先輩、「スマート フォーツークーペ」や「トヨタ iQ」などとはまた違う独自性に期待したい。
ヤマハの東京モーターショー2013ブース、もう1台の注目車は、3人乗りオフロードビークル「VIKING(バイキング) EPS」だ。
北米で「ROV」(Recreational Off-Highway Vehicle)と呼ばれる小型オフロード用4輪バギー市場は、年20万台規模の需要を有する有力ジャンル。広大な敷地での農業や酪農などの業務用途に加え、アウトドアレジャーやハンティング(!)、ツーリング用途の需要も高まっているという。
今回東京で参考出品されたVIKINGは、2013年8月より北米向けに投入された、ヤマハ初の3人乗りROVだ。700ccの4ストSOHCエンジンを搭載。極低速から高速まで、全速度域で滑らかな走行を可能とする駆動・変速システム「ウルトラマチック」を介し、4輪を駆動する。ホールド性の高い3人掛け独立シートや大きくフラットな荷台など、実用性も高い。
あくまでクローズドなエリア内限定で使用する前提で造られたモデルで、北米でも公道走行は出来ないことになっている。国土の狭い日本では用途もグッと絞られそうだが、発売されれば人気を集めそうだ。
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