記事・レポート 特集 モーターショー 東京モーターショー 2013 その他のメーカー [イラストレーター遠藤イヅルの”マルエン”レポート Vol.6]遠藤イヅル的「第43回 東京モーターショー2013」会場の歩き方
こんにちは! イラストレーターの遠藤イヅルです。大好評をいただいております 「イラストレーター遠藤イヅルの”マルエン”レポート」。話題のニューモデルからマニアックな旧車に至るまで、街中で行われる様々なイベントの模様をイラストでご紹介しています。
今回は、2年に一度のクルマの祭典、43回目を迎える 【東京モーターショー2013】の様子をイラストでお届け します!
そのときそのときの世相やトレンド、景気、技術の進展などによって表情を変えるモーターショー。国外からいくつか主要メーカーが出展を見送るなど寂しい声も聞かれた中、今回は果たしてどんなクルマが展示されていたのでしょうか?またまた独断と偏見でその中からピックアップしたクルマをご紹介していきます。
東京モーターショーの楽しみのひとつに、普段お目にかかれなかったり、触れる機会のないトラックなども間近で見られることがあります。
今回三菱ふそうが持ち込んだ「FI」は、アジア・アフリカなど新興国向けの世界戦略車です。キャビンはキャンター、足回りはファイターのものを利用しているのですが、なぜか日本のトラックぽくないのは鮮やかな黄色と、見慣れない形状の荷台によるものでしょうか。文句無くかっこいいですね!
エンジンは4D37型、3907ccディーゼルです。
2013年以降台数限定で発売が予定されている 「フォルクスワーゲンが用意する近未来」 。
それが、空力を突き詰めたボディ、カーボンモノコックボディを採用するなどして徹底した軽量化で、1リッター(正確には0.9リッター!)で100kmを走ることが出来る「プラグインハイブリッド低燃費スーパーカー」XL1です。
■フォルクスワーゲン XL1 海外試乗レポート/国沢光宏[ 2013年3月21日]
パワートレインは800cc直2、直噴ディーゼル・ターボ+モーターの組み合わせ。流麗なスタイルでありながらかっちりとした雰囲気はさすがドイツ車といった趣き。そしてドアやハッチをあけるとそこには精緻で丁寧な仕上がりを持つメカニズムが。このギャップも魅力的です。
スズキ・ハスラーと聞いて「懐かしい!」って思う方も多いと思います。それもそのはず、ハスラーとはかつてスズキが製造していた2ストのオフロードバイク(正式名称はスズキTS)。その懐かしい名前が、2013年12月、新しいジャンルのSUV型軽自動車として復活します。
■ スズキ「ハスラー」~軽自動車のクロスオーバー間もなく登場!?~ [2013年10月29日]
このハスラーを用いて作られた【クロスオーバー】車が、「ハスラークーペ」。軽自動車の枠の中でBMW X6のようなスタイリッシュさを持つハスラークーペは、ノーマルのハスラーの箱形ボディと異なる低く傾斜したクーペルックのルーフを持っています。
それにしても軽自動車って、まだまだネタは尽きないのですね! これこそが日本の自動車メーカーの底力ではないでしょうか。
「EV(電気自動車)は新興国で2輪から」というコンセプトで電動2輪車を販売する日本のベンチャー企業「テラモータース」が開発した、電動3輪タクシーです。
車名はずばり「電動3輪車」! アジアではトゥクトゥクなどの愛称で親しまれている小さな小さな3輪タクシーの発展/電動版ともいえますね。
ステアリングはバーハンドル、ドアも何も無いこのプリミティブな乗り物、意外なほど会場でおとなにも子供にも人気を集めていました。今回のモーターショーも前回に引き続きクルマと社会の明日を考える【スマートモビリティシティ2013】も開催されていますが、エンジンを開発しないでもいいEVは、この市場に新しく参入する企業を増やしています。新しいアイデアや提案が多く、見応えがありました。
モーターショーで発表された、日産が用意したサプライズが 「IDx」 。久しく市場から消えている小型パーソナルクーペというジャンルの提案だけでも嬉しいのに、まるでかつての510ブルーバードやハコスカを彷彿とさせるボディスタイルを持って登場!
■ 日産、“ジェネレーションZ”世代に響く2台のコンセプトカー「アイディーエックス フリーフロー」「アイディーエックス ニスモ」発表! [2013年11月20日]
しかもそのレーシー仕様「IDx NISMO」は、70年代のレーシングカーを彷彿とさせる「ビス止めオーバーフェンダー」の意匠をモチーフにしたり、1960〜1970年代にアメリカで活躍したレーシングチームBRE(ブロック・レーシング・エンタープライズ)をイメージさせるカラーリングだったりと、昔日の日産車を知っていると感涙もののディティールが満載です。
若者向けに開発した、とのことですが、この「レトロ感」は、かえって新鮮に映るとのこと。ぜひとも市販化を熱望!です。
景気は上向きの兆しが見えてきたと言われてはいますが、少子化、クルマ趣味の方々の減少、若者のクルマ離れなどクルマを取り巻く環境は決して明るいものではありません。
そんな中で行われた2013年のモーターショー。ぼくはあえて混雑する初日の昼に行ったのですが、なんとクルマに近づけないほどの大混雑。いったい【世間のひとはクルマに興味が無い】なんて、うそでしょ!? みんなこんなにクルマが気になるんだな!って思って、嬉しくなりました。
もちろん、クルマのことをよくご存知なくて、イベントのひとつとしてご来場の方も多いと思います。でもそれでも、クルマは便利であり、夢があり、楽しさがあるということを少しでも感じて帰られたのだとしたら、一介のクルマ好きとしてこんなに嬉しいことはありません。
次回2015年は、果たしてどんなクルマたちが未来を見せてくれるのでしょうか。今からもう楽しみです!
[レポート/Photo/イラスト:遠藤イヅル]
■ [イラストレーター遠藤イヅルの”マルエン”レポート Vol.5]「日産スカイラインフェスティバル2013 in袖ヶ浦フォレスト・レースウェイ」 [2013年10月26日]
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