MINI Special Contents 【Vol.8 Allday Adventure】MINIの4輪駆動モデルで、山へ川へと冒険してみました。(page01.html)【MOTA】

MINI独自の4WDシステム「ALL4」

今回クーパーSD クロスオーバー ALL４を選んだのは、4WDシステムのALL4の実力を試すのが目的。ミニといえば、「ゴーカートフィーリング」と称されるキビキビとしたハンドリングによるスポーティな走りについて語られる事が多いが、先代クロスオーバーでミニ史上初となる4WDシステム「ALL4」を採用。現行モデルでは、クロスオーバーとクラブマンにALL4が用意され、ミニの新たな走りの世界を展開している。

ALL4は、リアディファレンシャルの前に湿式多板電磁クラッチを備えたフルタイム4WDシステムで、路面状態や走行状況に応じて前後アクスルの駆動力配分を100：0〜0：100に電子制御で無段階に制御するというもの。その制御は極めて緻密で、ドライバーが駆動力の変化に気付くようなことはない。フロントタイヤのほんのわずかなスリップにも、瞬時に対応し、後輪に最適な駆動力を配分する。

ALL4は燃費と走行安定性の両立を実現

ドライの直線走行時などでは、燃費効率を高めるために駆動力は100％フロントアクスルに配分される点もALL4の特長。高速道路での巡航時などはまさにその状態だが、今回実際に走ってみると、コーナリング時や路面の継ぎ目を超えた瞬間などの安定感は、前輪駆動モデルよりも明らかに優れている。雨天時でも高い安心感が感じられるはずである。

メーターはフラットなマルチ・ディスプレイ・メーター・パネル。クリーンディーゼルのハイパワーバージョンであるクーパーSD

4WDでもMINIのゴーカートフィーリングは健在

ワインディングロードの走りもとにかく楽しい。2.0Ｌ直4直噴ディーゼルターボはとても軽快に吹け上がり、太いトルクが４本のタイヤで効率的に路面に伝えられるので、加速がとてもパワフルで気持ち良い。登り坂でも余裕たっぷりだ。そしてコーナリングもステアリング操作に遅れることなく、ノーズがスッとインを向き、安定した姿勢でハイスピードコーナリングを披露する。
運転中に4WDである事を特に意識する事はないが、実際にはコーナリング中はオーバーステアやアンダーステアに素速く対応するために、ALL4が駆動力の一部をリアアクスルに配分する。この制御のおかげで、コーナリング中のスタビリティが最適に保たれているのである。