Vol.5with the SKY
18秒で広がる無限大の空を味わうオープンMINI

オープンモデルでも健在の
ゴーカートフィーリング

そしてMINIコンバーチブルの動的な魅力。冒頭部分で大人が真面目かつ積極的に選びたくなるだろう、というのはMINIのドライバビリティの高さも理由の一つなのだ。もちろんコンバーチブルは、クローズドとオープンの2つのシーンで楽しみ味わえる。
1.5L 3気筒ターボエンジン＋7DCT(＝7AT)のトランスミッションを組み合わせた動力性能はこのボディに対して必要十二分。高速道路での合流や追い越し加速は必要なトルクをトランスミッションの賢いギヤ選択のよってドライバーの思う力強さや速度を得られやすい。一定の速度も保ちやすく、中速域からの再加速にも不満はない。これについては郊外の山間部を走行した際も同様の印象。変速ショックやターボラグなどが気になることもなく、ドライバーの走行モード次第でスムーズにもキビキビとMINIの動力を操り活かすことができる。

何しろボディがいい。そしてボディに取り付けられたサスペンションと相まって、剛性感も高く、安定性に安心感を抱く走行性能の頼もしさもMINIならでは、なのだ。ルーフが幌であっても重要なのはボディの骨格とフレームの強固さ。それらがハイレベルでまとめられているMINIは結果的にハンドリング性能も有利になる。

安定感はまるでミニカーをグッとテーブルに押しつけたときのような感覚だ。それは速度やコーナリングスピードが上がるほど増し、直進走行も車体が一塊で曲っていくコーナーリング性の高さはこのキャラの強いMINIにとっては想像を超えていると思われるかもしれない。狙った走行ラインを走りやすく、その際のステアリング操作のリニアさがまたドライバーがクイックに操作するときも穏やかにわずかに操作する際にも自然。そこでリニアなのは誰にとっても運転のし易さに繋がる、MINIの魅力なのだ。ゆえに“ゴーカートフィーリング”のようなドライブを望めばその通り。

実はベーシックなMINIは個人的には少々乗り心地が硬い印象を持っているのだが（その分、走りがいいのだが）、コンバーチブルでは終始乗り心地に意識が向くことはなかった。性能にはまったく違いのない範囲で絶妙に緩めな乗り味になるのは“自動車アルアル”。とするなら、より一層万人にとってコンバーチブルはバランスの良いモデルとも言える。