妻や子供を後席に乗せる際、ドライバーである夫は二人の表情や会話を割と気にしている。ルームミラーをチラチラと確認し、不機嫌になってやしないかと怯えているのだ。頼むから目的地となるキャンプ場までゴキゲンでいてくれ。そう願うばかりである。
高速道路に入り加速を始める。その際にはとにかく驚かせないように、そして急激なGがかからないようにそっと全てを動かしたい。そんな時にドライブモードをGREENにしておくと安心だ。JCWのハイパワーは爪を隠し、穏やかなアクセルレスポンスを実現。足回りも柔らかく変化し、快適なロングドライブを展開してくれる。これなら高速道路の継ぎ目も気にならず、足の収束はマイルド。
JCWというエンブレムを掲げたクルマは、昔は走りだけに特化したイメージだったがいまは違う。かなりのマナーを得た感覚がそこにあった。
高速と一般道をスムーズに走り抜けて、目的地のキャンプ場へ到着。ラゲッジに積んできた荷物を広げ、一家団欒の時間がスタートする
キャンプ場で過ごした翌日は一人でワインディングに繰り出す。勾配がきつく、しかもコーナーが連続する箱根ターンパイクをどう走るのか?
麓の料金所で支払いを終え、スタンディングスタートからスポーツモードを選択してアクセルをグッと踏み込んでみると、306馬力のエンジンがいよいよ目覚める。低速から豊かなトルクを生み出すこのパワーユニットは、アクセルのわずかなコントロールにもよく応え、8速ATの細かなステップを繰り返しながら速度を重ねてくれる。高回転までなかなか爽快だ。
右足のコントロールで荷重移動も自由自在。SPORTモードで味わえるサウンドも心を高揚させる。静けさが際立つGREENモードとはまるで違う豹変ぶりが面白い。
また、スポーツモードでは足回りが引き締められるが、おかげでクロスオーバーの重心の高さは一切気にならない。わずかな操舵で応答するステアリングの仕立ても扱いやすく、気分はかなり高まってくる。
ALL4は悪路走破性のためだけでなく、ワインディングでも自在に後輪に駆動を与え、アクセルで曲げる愉しみも与えてくれる。これなら昔はスポーツカーで走り回っていたというパパでも満足できるのではないだろうか?
TEXT/橋本洋平 PHOTO/土屋勇人
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