自賠責保険値上げのような政策は今後も続くの?
- 筆者: 清水 草一
自賠責保険値上げのような政策は今後も続くの?
自賠責保険料が上がるみたいですが、政府はついこの前まで、エコカーエコカーと言って、補助金で釣って国民に自動車買いましょう政策みたいなことをしていましたけど、今度は我々に自動車を所有しづらくする政策を打ち出してきましたね。
たかが2000円、されど2000円です。
今後もまだこういった自動車ユーザーいじめの政策は打ち出される予定でしょうか。
其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!
これについては、誤解があるようですね。
自賠責保険というのは、別に政府がやっているわけじゃないんです。すべて民間の保険会社です。ただ、法律で加入が義務付けられているだけなんです。
なぜ加入が義務付けられているかというと、被害者保護のためです。
加害者にまったく支払い能力がなく、保険にも入っていなかったら、被害者は泣き寝入りするしかありませんね?だから、国が法律で加入を義務付けているわけです。
ただし、保険そのものは民間の保険会社のもの。つまり、保険金の支払いが増えれば、保険料を上げなければやっていけなくなるんです。
たとえば国民年金は、国が半額を負担してくれます。でも自賠責保険は全額本人負担。国は義務付けているだけで、補助はしませんし、補助する筋合いのものでもありません。
じゃ、自賠責保険料を安くするには、どうすればいいんでしょう。
それは、事故を減らすことです。そして、自分が被害者になった時、体の異常をことさら大げさに申告したりしないことです。でもそれを、他人に強制することは難しいですよね。
クルマの運転は、基本的に自己責任です。保険をかけるのは、ドライバーの義務です。保険金を受け取っているのはあくまで被害者ですから、保険料の値上げについて、国に文句を言うのは筋違いなんです。
国に文句を言うとしたら、自動車に関する税金でしょう。
私は、日本の自動車税制は、保有税(所有しているだけでかかる税金=自動車税や重量税)が高すぎると思っています。
それに対してガソリン税や軽油取引税は、ヨーロッパに比べると安い。
よって保有税を下げて、その分ガソリン税等を上げた方が、低燃費車に対する追い風にもなり、国際競争力アップにもつながるでしょう。
税制は国のあり方を決める、最も重要な「政策」です。
そこにはさまざまな意見があり、何が正しいかは一概に言えませんが、自分の主張だけははっきりさせておくように心がけています。それは決して、単に国にバラマキを要求するようなものではあってはいけないと思っています。
MJブロンディの「ひとりごと」
「自動車ユーザーいじめ」という言葉が出てきましたが、いじめというのは、上から下に対して行われることで、私はその意識にこそ問題があると思います。
主権者はわれわれ国民です。我々は決して権力者にいじめられる存在ではありません。自分たちで選んだ代表が、法律を決めるのです。
つまり、国の政策はすべて国民全体の責任なんです。
かつてアメリカのケネディ大統領は、「祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねてはならない。あなたが祖国のために何をできるか考えてくれ」と国民に呼びかけましたが、その言葉が胸にしみます。
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