マフラーから水が!これって大丈夫?

マフラーから水が!これって大丈夫?
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マフラーから水が!これって大丈夫?

エンジンをかけるとマフラーから水が一瞬噴射されました。口に水を含んで吹き出したときのような霧状です。

これって大丈夫なんでしょうか?もしかして水抜き剤を使うのはこれを防ぐためですか?(東大阪市民)

其の疑問、「MJブロンディ」がお答えいたします!

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なぜマフラーから水が?と、ビックリされたことでしょう。

実は、ガソリンが燃焼すると、必ず水ができるのです!ガソリンを理論空燃比で燃焼させると、二酸化炭素と同時に、燃焼したガソリンと同じ量の水ができます。

50リットルガソリンを使えば、水も50リットルできるのです!これは、ガソリン内の水素(H)と空気中の酸素(O)が反応するからです。

二酸化炭素は、ガソリン内の炭素(C)と酸素(O)の反応ですね。

といっても、燃焼室内は高温なので、発生した水は、大部分が水蒸気として排出されます。しかし、排気管内で徐々に温度が下がるため、一部がマフラー内部で水滴となって溜まったりもします。

巡航していればあまり溜まりませんが、長くアイドリングしていると、排気管内の温度がより下がり気味になることで、大量の水がマフラー内に溜まることもあります。

朝方、高速道路の路肩からヨロヨロという感じで発進したクルマのマフラーから、水鉄砲のように大量の水が噴出したのを見たことがあります。恐らくドライバーは、睡魔に負けてアイドリングしたまま路肩で寝てしまって、その間に大量の水がマフラー内に溜まったのでしょう。

走り出してエンジンを吹かしたことで、その水が一気に水鉄砲のように後方に吹き出したというわけです。これほどじゃなくても、エンジンをかけて間もなくは、マフラーから水がポタポタ垂れるのはごく普通の現象です。

それはガソリンエンジンとして当り前のことなので、なにも心配しないでください!

というわけで、ガソリンと空気(酸素)が反応して燃焼することで、二酸化炭素と水が生まれるわけでして、ガソリンの水抜き剤とは関係ないんです。

ガソリンの水抜き剤は、ガソリンタンク内の結露(空気中の水蒸気)を、ガソリンに混ぜて燃焼(つまり水蒸気として外に排出)させてしまうことが目的です。結露を減らすには、満タン状態をなるべく保つのが有効です。

しかし、現在のクルマのガソリンタンクは、ほとんど樹脂製ですから、タンク内の水でタンクがサビることはなく、必要じゃなくなってます。まぁ気休め程度ですね。

MJブロンディの「ひとりごと」

スタンドで「水抜き剤入れないとサビますよ」等、言われることがありますが、仮に入れるなら、カー用品店で買ったほうがはるかに安いです。

スタンドのメンテナンスは、困った時は本当にありがたいですが、押し売りはホントに困ります。しかも、「このままだと大変なことになる」という脅し文句付きは悪質です。注意しましょう。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

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