フォルクスワーゲン ゴルフGTI 試乗レポート/藤島知子(1/3)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:オートックワン編集部
新型ゴルフGTIは、果たしてどのような進化を遂げているのか
ドイツで最初のゴルフGTIが誕生したのは1976年のこと。
当時は、高級サルーンやポルシェ911のようなスーパーカーの独壇場だったアウトバーンの追い越し車線を、赤いラインをグリルに配した大衆車が堂々と駆け抜けていく―――ゴルフGTIはコンパクトカーの概念を打ち砕く、革命的な存在だったに違いない。
日本では第2、第3世代のGTIはまだ珍しい存在とされていたが、ゴルフⅣで導入されたATが市民権を得たあと、ゴルフⅤで採用された2ペダル式のトランスミッション「DSG」のおかげで、ゴルフの全ラインナップのなかで3台に1台はGTIが占めるほどの人気を得ていた。
GTIが常に憧れの存在であり続ける理由は、スタンダードなモデルに高性能な装備を盛り込んで周囲をアッと驚かせるというスタンスが、いまも少しも変わってはいないところにあるのだろう。
プレミアムカーと見紛う内外装の質感の高さ、TSIエンジンがもたらす環境性能と、ドイツ車ながらしなやかな走りと静粛性、簡単にはライバルたちの追従を許さないゴルフⅥだけに、GTIとして、どのような進化を遂げているのだろうか。
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