国道42号線のなだらかな道を15分ほど走ると、左手に伊勢湾が一面に広がる。晴れた日は水面が煌びやかに輝き、海鳥のさえずりが二見の街に響き渡る。穏やかな風と波音の心地よさが、たまらない。夫婦岩から数分車を走らせると、左手に見えるのがAUBERGE YUSURA(オーベルジュ ユスラ)だ。日本家屋を生かした芸術的な外観に、思わず目を奪われた。1日3組限定の特別感と”ひと手間のおもてなし”がつまった非日常を求めて、今日もまた人々が訪れる。
目次
部屋「かえで」「さくら」「とち」 それぞれの木の香りが迎える3客室
客室の玄関をくぐると、心地よい木材の香りに包まれる。どこかほっとする居心地の良さを感じる、思わず“ただいま”と言ってしまうほど落ち着く空間だ。AUBERGE YUSURAを訪れる人にリピーターが多いのもうなずける。
「約70平米ある3棟のヴィラ“かえで”“さくら”“とち”の名前は、各ヴィラ内にあるカウンターの一枚板からつけました。ベッドはシモンズ製で、ゆっくりとお休みいただけます」と支配人の眞栄田さん。客室に入った瞬間に目を奪われるだろう。そして、岐阜県・飛騨生まれの家具ブランドなどで統一された調度品が、シックで和モダンな空間の魅力をさらに高めている。
客室の冷蔵庫内のドリンクは、オールインクルーシブ。お気に入りのドリンクと共に、部屋でゆっくり過ごす贅沢な時間を味わっていただきたい。
部屋からの眺めありのままの自然と四季折々の花々を愛でる 静かな空間
各ヴィラの外には、テーブルと椅子が設置されている。「目の前の池には、夫婦岩(二見興玉神社)からの海水が流れているんです。魚も泳いでいて、サギがつつく様子も見られますよ」と眞栄田さん。ここで体感できるのは、ありのままの自然の息吹だ。水面は穏やかで、時折吹く風が木の枝をカサカサと揺らす。ゆっくりと目を閉じて深く深呼吸をすると、普段感じられない、自然の声が聞こえてくる。これこそ、まさに非日常空間を満喫できる贅沢だろう。
春は桜、初夏には色とりどりの紫陽花が咲き乱れ、秋は紅葉を堪能できる。ベランダから外に出て、そのまま庭を散歩してみるのもAUBERGE YUSURAならではの贅沢な過ごし方だ。時間を忘れて、外の景色と空間に身を委ねたい。
温泉時間を気にせず部屋で堪能できる、檜風呂と露天風呂
AUBERGE YUSURAには大浴場がない。各ヴィラに檜の内風呂と露天風呂が設置され、榊原温泉の湯を心ゆくまで堪能できるのだ。「とにかくお客様にはゆったりとプライベート空間を味わっていただきたかったんです。時間や人の目を心配せず、ご家族やパートナーとの時間を楽しんでいただきたいですね」と眞栄田さんは話す。
泉質はアルカリ性単純温泉。そっと手を伸ばし触れてみると、なんとも言えない心地よさに吸い込まれた。柔らかくて優しいとろみがあり、思わず腕を撫でてしまうだろう。アメニティは地元のミキモトコスメティックスを使用。内風呂では檜の香りに包まれながら、露天風呂では開放的で贅沢な空間と共に、日々の疲れを癒していただきたい。
料理“美し国”の素材をふんだんに 五感で味わう会席料理
AUBERGE YUSURA自慢の会席料理は、季節によって9~10品。松阪牛や新鮮な魚介類、季節の野菜など、“美(うま)し国”伊勢、そして東海エリアの選りすぐりの食材を使用している。大切にしているのは、決して派手さにとらわれることなく、山海の自然が育んだ素材そのものの味を活かした料理。食前酒は料理長が手作りするなど、「ひと手間」を惜しまず丹念に調理している。そんな珠玉の逸品を一品ずつ、ゆっくりと時間をかけて楽しめるのは、このうえない贅沢だ。
お食事処は、個室のテーブル席。窓越しに庭の木々や花々を望むことができる。この宿ならではの美食と佳景を、五感を使って堪能しよう。
サービスプライベートなくつろぎを演出する 「ひと手間のおもてなし」
AUBERGE YUSURAに滞在していると、アットホームな親しみやすい印象を受ける。ラグジュアリーさや特別感もあるのだが、どこかほっとする居心地の良さを感じるのだ。「当館は、上質で非日常な空間を目指しています。しかしその一方で、肩の力を抜いて過ごしていただける雰囲気づくりも大切。私たちスタッフは、『ひと手間のおもてなし』を心がけています」と眞栄田さんは話す。
一度宿泊されたお客様の顔は、決して忘れない。食事の好みや何気ない会話の記憶をたどり、滞在中の心配りにつなげる。あるスタッフは、年配のリピーターが常備薬を飲んでいたことを思い出し、お客様に頼まれる前に水を出し、驚かれたという。そんなスタッフに会いに、思わず帰りたくなってしまうリピーターが多いのも納得だ。
贅沢なプライベート空間の中で、スタッフのきめ細かなおもてなしに身を任せる。そんな居心地の良い非日常空間が、ここ二見の地にある。
プライベート空間と適度な距離感を大切にしながらも、細かいところに手が届くおもてなし。非日常の贅沢さの中に感じられる、居心地のよい温かみ―。それが、AUBERGE YUSURAに多くの人が魅了される理由だ。「部屋が綺麗で料理が美味しいのは、当たり前なんです。お客様にとって記憶に残るおもてなしを提供する。これが私たちの信念です」と眞栄田さんは語る。2018年にオープンしたばかりだが、新たに2棟を建築予定。この宿は、これからもたくさんのお客様に愛され、二見の地にあり続けるだろう。
キーパーソン
伊勢市のテーマパークに立ち上げ当初から21年勤める。「伊勢志摩観光や伊勢神宮参拝後に、非日常を感じられるラグジュアリーでゆっくりできる場所を二見に」という思いに共感し、3年前のAUBERGE YUSURAオープン時より勤務している。
「キーパーソンは私ではありません。スタッフ全員です。全員が主役であり、キーパーソンなのです。」と眞栄田さんはしきりに話す。
女将が輝けるのは、他のスタッフが輝いているからこそ感じられること。ヴィラ内や庭園が綺麗なのは、清掃係やお庭係の「ひと手間」があるからこそ。全員が日々、行っていることの目線を当たり前と思わず、「ひと手間」を考え主役となって稼働するから、良さが際立つのだ。そんなキーパーソンたちが集結する、AUBERGE YUSURAの魅力を全身で感じていただきたい。
お知らせ
衛生管理(新型コロナウイルス感染予防対策)について
【AUBERGE YUSURAより衛生管理について】
・フロントやレストランなどの共用施設は、定期的な清掃・消毒・換気を実施
・フロントおよびレストランのトイレにアルコールスプレーを設置
・各ヴィラには、空気清浄機を設置
・レストランは個室で30分毎に窓を開け換気
・チェックイン・チェックアウトは、お客様同士が重ならないように時間調整
・スタッフはマスク着用にて対応
・チェックイン時に1組に1つ除菌ウエットシート配布
更新日:2021年6月21日