修善寺
柳生の庄
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日本文化の粋を極めた数寄屋造りの宿

約1200年前、弘法大師が開湯したと伝えられる歴史のある修善寺温泉。ミシュラン2つ星の風情ある温泉街を奥へ歩くと、美しい竹林に囲まれた柳生の庄が現れる。かつて東京芝白金にあった京懐石の料亭「柳生」が、この地に移って宿を開業したのが約50年前。以来、懐石料理と日本文化を味わい尽くせる純和風旅館として、静かな里山で唯一無二の存在感を放っている。

和のおもてなしお茶やお花の心、行事やしきたりまで伝えるのが日本旅館

「日本文化を凝縮してご紹介するのは、温泉旅館の使命です」。そう語るのは、女将の長谷川さき子さん。本格的な数寄屋造りの宿で過ごす時間は、日本人の美意識の豊かさを再認識できる場でもある。玄関からすぐの「お迎えの間」では、四季折々の行事にちなんだ室礼で客をもてなす。続く「お取次の間」は、日本画家・堀文子さんの大作「群雀(むらすずめ)」が心を潤す。池や小川のある清々しい庭も、さりげなく生けられた花も、静謐な美を表現。「日本旅館の文化として、お料理や温泉はもちろん、お茶やお花の心、和の建築やお庭の美しさ、昔からの行事やしきたりなどもお伝えしていきたいですね」。10年ほど前、今では貴重になりつつある職人の技を駆使して全館リニューアル。特に左官職人の手による土壁は、材料に使う土の種類、藁の量などにより、部屋ごとに赤、黄色、緑などさまざまな色合いに仕上がり、意匠も異なる。ロビーには、蛍が光っているように見える蛍壁。やわらかい和の間接照明とともに、贅沢なくつろぎを演出する。

数寄屋造りの部屋職人の丁寧な技で仕上げられた窓は、まるで芸術品

本格的な数寄屋造りの15部屋は、それぞれ間取りや佇まいが異なり、印象が大きく変わる。窓の形や壁の色、天井、床の間、お風呂の雰囲気……。女将から「15回泊まっていただきたい」と言われたが、それも納得だ。3階にある「上弦の間」は、左官の技を極めた花頭窓が美しい。小さな鏝で丁寧に作り上げ、漆を塗って仕上げた花びらのような窓枠はまるで芸術品。障子を開けると、窓いっぱいにそよぐ竹林が何とも涼やかだ。庭に囲まれた離れは、ひときわ落ち着いた風情。122㎡の「松の生」と96㎡の「梅の生」が、自然の中に溶け込むように配され、光と影の移ろいまで計算されたような静かな時間が流れていく。玄関を通らずに、離れ専用の入口からも出入りすることができる。

部屋からの眺め春には枝垂れ桜、晩秋には紅葉の絶景を楽しめる部屋も

1階の角に位置する「遊魚亭」は、本間が庭にせり出し、竹林に囲まれたこの宿の魅力を存分に味わうことができる。池まで続く流れを庭に取り込み、せせらぎの響きまで心地よい。春には枝垂れ桜、晩秋には紅葉の絶景を居ながらにして楽しめる2階の「一樹の間」も人気が高い。桜の頃はライトアップされるので、窓の外を眺めながらの夕食は格別だ。「部屋での過ごし方は、すべてお客様次第」という女将の言葉通り、望まれれば窓の近くに机を運び、窓に向かって並んで食事できるようにする配慮も。「外国のお客様や日本の若い方など、近頃では食事をする部屋と寝室は分けたいとおっしゃいますので、お部屋を使い分けます。ご希望があれば、机を高くして椅子で食事できるようにしたり、ベッドを運び入れたりすることもあります」。基本は部屋食なので、料理の色合いを引き立てるよう、室内に生けられた花は出しゃばらない楚々とした花が多く、山野草などの和の花が奥ゆかしい。これこそ、和の文化の真髄ではないだろうか。

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風呂・温泉メタケイ酸を含む弱アルカリ性の「美肌の湯」

「美肌の湯」と呼ばれる修善寺温泉の元湯は、肌がすべすべになるメタケイ酸を多く含む弱アルカリ性のやわらかな湯。一日に何度湯浴みしても安心だ。色づく自然の変化を堪能できる「武蔵の湯」「つうの湯」という2つの大露天風呂は、毎日アメニティも含めて男女を入れ替えるので、滞在中にぜひそれぞれの湯の風情を味わいたい。入浴中に東屋で、冷たい修善寺温泉水をいただけるのもうれしい。全室に露天、半露店風呂、または檜内湯があり、左官が土を固めて作った豪快な風呂か、石を組み合わせた岩風呂、檜の香りが爽やかな檜風呂のいずれかで、ゆったり至福の時間を過ごせる。「一樹の間」の「柳緑庵」と名付けられた風呂は、古典的な東屋の中に左官の技による掻き落とし仕上げの露天風呂が設えられ、「夕月の間」の硯に見立てた露天風呂には、燭台の明かりが映り込むなど、部屋によってさまざまな趣向があるのも楽しみだ。

料理50年の歳月を経て進化した柳生流懐石料理

初代料理長は、北大路魯山人ゆかりの星ヶ丘茶寮出身。料亭「柳生」の京懐石が、歳月を経てこの宿ならではの柳生流の懐石となり、現在の三代目総料理長・柴山崇志氏に受け継がれている。地元・伊豆の食材や旬のはしりを大切に毎月献立が変わり、熱いものは熱く冷たいものは冷たく、趣向を凝らした盛り付けで提供される。雲丹をのせた胡麻豆腐やアメーラトマトのアスパラあんかけは、長い期間楽しめる人気の料理。季節によって狩野川の鮎、柚子釜白味噌仕立て、松茸の土瓶蒸しなども、柳生の味として絶賛される。朝は、できたての味噌汁を出すために、部屋に切った炉で仕上げるなど、美味しさへの心遣いには驚くばかり。日本料理は、旅館が伝えるべき日本の文化の一つ。料亭時代から50年以上、金継ぎしながら大切に使い続けている京焼の器も、職人の技を今に伝えてくれる。

料亭の創業店主が剣道を嗜んでいたことから「柳生」と名乗り、修善寺で温泉旅館を開業してからは、宿の向かいの竹林に剣道場「柳生館」を所有。週末にはそこで、柴山総料理長が地元の方々、子供たちに居合道を教えていると聞く。毎年秋には「古典落語の夕べ」も開催し、お囃子に引かれて近所の人たちが足を運ぶ。そんな文化の多様性や人情の機微も、名旅館の矜持を支えているのだろう。

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