わずか8室。数々の神話に登場した歴史深い湖のほとりに、「萃 sui-諏訪湖」はある。すべての部屋は、露天風呂付きのレイクビュー。屋上には、温泉と湖との境目がなくなったかのようなインフィニティ露天風呂。そして、地元・諏訪の食文化を大切にした料理―。この宿での体験は、いつも諏訪湖とともにある。大切な人と集えば、その絆がぐっと深まる、ハートフルな安らぎの旅が約束された宿だ。
目次
温泉諏訪湖とつながる「インフィニティ露天」を家族と一緒に
宿の屋上にあるのが、諏訪湖を一望できる展望露天「綿雫」。湯浴み着に着替え、家族みんなで入れる混浴風呂だ。「ゆっくり楽しんでいただけるよう、湯温も低めにしています。大切な人と一緒に、くつろいでいただきたいですね」とは、総支配人の渡邉裕之さん。浴槽に身体を沈めると、あふれた湯が諏訪湖とつながったかのように錯覚する。雄大な湖と空、それらを縁取るように並ぶ山々とも一体になっている、不思議な感覚。デッキに用意されたドリンクを片手に、この上ない開放感をゆっくりと堪能しよう。
泉質は、アトピー性皮膚炎や慢性湿疹などに効用があるとされる単純硫黄温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)。上諏訪温泉の七ツ釜源泉が、展望露天はもちろん、全室に備わった露天風呂にも注がれている。
料理高級食材に頼らない、「諏訪らしさ」光る滋味豊かな品々
「萃-sui 諏訪湖」は、料理にとくに高い評価が寄せられている宿でもある。一体、どんな高級食材が使われているのだろうか。
「当館が大切にしているのは、高級かどうかでなく、『諏訪らしさ』です」と渡邉さん。「素朴かもしれませんが、地域の厳選された食材を使って、地元・諏訪に伝わる調理法をベースに、安心して召し上がっていただける料理を提供しているんです」と語る。
なるほど、夕食の「萃の膳」は、信州産を中心に旬の素材を生かして丁寧に拵えた逸品が揃う。懐かしいふるさとを思わせる優しい味の朝食も見逃せない。風味豊かな餡のかかったおかゆは、とくに人気なんだとか。2食とも、完全個室の料亭でじっくり味わえる。
手間ひまを惜しまない。山々に囲まれたこの地の先人たちが築いた食文化を大切にする。愚直なまでのこの姿勢が、唯一無二の味わいを生み出しているのだろう。
客室3世代でワンフロア貸切も 快適さを追求した和室
客室は、スタンダード(45㎡)とワイド(75㎡)の2種類。両タイプが1室ずつ、各階に設けられているので、ワンフロア貸切で利用することも容易だ。「ワイドタイプにお子さま連れのご夫婦。隣のスタンダードにはお父さまお母さま。こんなふうに3世代でお泊りいただけます(渡邉さん)」。
いずれも和室で、シンプルなデザイン。家族でゆっくりくつろいでもらうための工夫が、随所に施されている。一つは、源泉掛け流しの露天風呂。室内の設えには、化学物質などを吸収する「幻の漆喰」と、防菌・防カビ作用のある杉にクラシックを聞かせ熟成した「音響熟成木材」を使用している。そして、飛騨高山の「柏木工」や、「シモンズ」の最上級クラスを中心とした家具・ベッドを設置するなど、快適さを追求。いつもと違う、特別な水入らずの団らんを演出してくれそうだ。
客室からの景色神秘の諏訪湖を心ゆくまで 露天からもレイクビューを堪能
8つの客室は、すべてレイクビュー。どの部屋からも、長野県内で最も広い神秘の湖・諏訪湖を望むことができる。優雅に湖上を舞う鳥たち、季節ごとにさまざまな表情を見せる湖岸の木々や草花、冬の結氷で数年に一度現れる「御神渡り(おみわたり)」などを、心ゆくまで愛でてほしい。
やはりおすすめは、眺望を楽しみながら客室露天に入ることだが、ここに「萃 sui-諏訪湖」ならではの心配りが垣間見える。浴槽と屋外は、障子のようなデザインの大きな窓で隔てられている。冬季はこれを閉じることで、寒さを避けて入浴できるのだ。暖かい時季は窓を開け、諏訪湖のやわらかな風を感じよう。
集いの場とおもてなし集う楽しみとホスピタリティが、特別な想い出を育む
この宿の名「萃」は、草が成長し生い茂った状態を指す言葉。「お客さまが集い、想い出を育む場でありたい」という願いを込めて名付けたのだそうだ。
それを象徴しているのが、1階ロビーにある囲炉裏茶の間だ。囲炉裏をかこみながら、あるいは庭園の木々を眺めながら、集い、語らう。20時以降は、諏訪五蔵(「舞姫」「麗人」「本金」「横笛」「真澄」)を中心とした地酒も味わえる。まさにこの宿ならではのくつろぎ空間と言えるだろう。
そんな集いとくつろぎのひとときをサポートするのが、各客室に付く担当スタッフだ。来館から出発まで心をこめて、それぞれの宿泊客に合ったおもてなしを提供している。そのホスピタリティがあるからこそ、滞在中のすべての体験が特別な想い出になり、多くの人に支持されているに違いない。
暖簾をくぐると、スタッフが笑顔で迎えてくれる。靴を脱いで畳敷きのロビーへ歩みを進め、レイクビューの客室へ足を踏み入れる。するとなぜだろう、解き放たれたような安心感と、どこか懐かしいぬくもりを感じるのだ。その理由は、丁寧に整えられた設備や眺望だけではない。やはり、形式張らない自然体のおもてなしで迎えてくれるスタッフたちのおかげだろう。「萃 sui-諏訪湖」で、あなたの大切な人と集い、くつろぎに満ちた滞在を共有してほしい。
キーパーソン


東京都出身。立教大学法学部法学科卒業後、損害保険会社に11年勤務。旅行先で訪れた長野の自然に魅了され、2000年に本社の親湯温泉に入社し、2005年より支配人に就任。現在は萃 sui-諏訪湖を含めた3店舗の総支配人を務める。
「私達のおもてなしへの考えは、宿名の意味から繋がっております。先に、宿名の謂れからお話させて下さい。
【萃 sui-諏訪湖】の、『萃(すい)』は、中国の古典『易経(えききょう)』の45番目の卦(け)“沢地萃(たくちすい)”より、選び抜いたものです。“沢地萃”が表すのは、大地の上に瑞々しい沢がある様であり、土壌が潤い豊かであることを表しています。土壌が潤えば植物が生長し、恵みを求めて生き物が集い、さらに豊かになっていきます。そこには豊かさの連鎖があるといえるでしょう。
そして私たちは、この地にお客さまが集い、瑞々しい豊かさ溢れる想い出を育む場となれることを願い、“萃 sui-諏訪湖”と名づけさせていただきました。
私たちのおもてなしの根底をなす考えは、お客様を迎え入れる土壌(組織風土)を豊かにすることです。働くスタッフ全員が、毎日朗らかに楽しく働くことができる環境づくり。これが最優先です。そして、私たちが心から笑顔でいられる状態の中、大切なお客様を迎え入れる事が可能となる。その様におもてなしを考えているのです」
お知らせ
衛生管理(新型コロナウイルス感染予防対策)について
【萃sui-諏訪湖より衛生管理について】
■独自の衛生・消毒プログラム
当館では感染予防対策として、2020年6月1日より30項目以上からなる独自の衛生・消毒プログラムを導入しました。
本プログラムは
1.「施設の衛生管理」
2.「人からの感染防止」
3.「衛生管理トレーニング」
の3つの視点から構成されております。
アルコール消毒はもちろんのこと、噴霧器を使った館内・客室の消毒、毎日の検温・体調チェック、ATP検査を使った手洗い講習など、お客様の安全安心のため、徹底した衛生管理を行っております。
※衛生・消毒プログラムについてはこちら
■CO2濃度を使った3密の見える化
また2020年10月から館内利用時の密を避けるため、CO2(二酸化炭素)濃度を使った密状態確認システムを導入しました。人が密集するほどCO2濃度が上昇する原理を利用し、大浴場などを含むパブリックスペースの密集状態を測る目的で使用しております。緑、黄、赤の3つの段階と警告音でモニターの画面上にCO2濃度を表示し、密を避けた利用を呼びかけております。
※上記のCO2濃度による換気推奨数値は厚生労働省発表の数値を基準にしております。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000618969.pdf
更新日:2021年4月1日