起伏の激しい岩石の海岸。そこへ打ちつける荒々しくも美しい波しぶき。そして、季節によって異なる表情を見せてくれる空と海―。ホテル金波楼は、太古より創られた入り組んだ海岸線沿いに悠然とたたずむ。四季折々の食材はもちろん、海に由来するミネラルを多分に含む濁りのない温泉、そして見る者の五感を刺激し究極の癒しをもたらす日本海の絶景を堪能できる宿だ。ここで、豊かな海にプロデュースされた癒しと解放の旅時間が始まる。
目次
景観 丹後半島と日和山海岸の雄大な海景ライン
眼前に広がる日和山(ひよりやま)海岸を含んだ山陰海岸一帯は「日本ジオパーク」に認定された貴重な地形遺産。火山活動で生まれた赤と黒の岩石と、日本海の荒波が創ったリアス式海岸が重厚な美しさを織りなしているのだ。館内にはいくつものビューポイントがあり、龍宮城伝説が残る「後ヶ島(のちがしま)」も一望できる。
宿を出て、ゴツゴツとした岩山のなかの道を行く。15分ほど歩みを進めると、「お待ち岬展望台」に到着だ。そこに広がるのは、複雑に入り組む丹後半島の、圧巻の海景。その見事さは、昭和天皇がご来訪の際に感動され、滞在時間を延長したと言われているほどだ。ホテルのそばを走る、北兵庫を東西に貫く「但馬漁火(たじまいさりび)ライン」は、そんな海景色と潮風を楽しめる抜群のドライブコース。散歩をしながら、あるいはドライブの途中で、寄せては返す波をただ見つめるだけで、眠っていた五感のスイッチが押されていくのだ。
館内施設 自由気ままに過ごすリビングルーム「ザ・ウォルラスクラブ」
宿では何をしようか。目的のない旅もいいかもしれない。家族や親しい人と語らい、ユニークなゲームに興じ、あるいは一人静かに映画を楽しむ。そんな自由気ままな時間を過ごせるのが、館内にある「ザ・ウォルラスクラブ」。北欧デザインが目を引く落ち着いたしつらえで、まるで大きな家にあるリビングルームのようだ。
デイタイムにはワーケーションもできる海辺のカフェとして、ナイトタイムには和やかな歓談を楽しむパブとして、訪れた人々にくつろぎを与えるラグジュアリーな空間。ボードゲームや本、ピアノ、シアター鑑賞スペースからカラオケルームまで備わった優雅な大人の遊び場となっている。「併設のフリースタジオで、海を眺めながらヨガやワークアウトで心身をリフレッシュしたり、渚の館のラウンジスペースで、アロマの香りに包まれながらネイルを楽しむ方もいらっしゃいます」とは、総支配人の今津さん。「ぜひお気軽に館内施設を訪れ、お好きな過ごし方で楽しんでいただきたいですね」と微笑む。
料理 日本海と但馬の厳選素材が織りなす美食に魅せられる
山陰海岸は潮位差が少なく、水深の深い岩石海岸が続く海の幸の宝庫だ。ホテル金波楼では、そんな山陰の活魚料理を堪能できる。「道頓堀に始まり全国区となった『かに道楽』のルーツは当館です。ここ豊岡で愛されている絶品カニ料理を召し上がってください」と今津さん。海の恵みの代表格であるカニはとくに人気で、冬には金波楼のカニを目当てに全国各地から美食家が集う。
また、献立に使われている米や野菜は、絶滅寸前のコウノトリを保護するため確立された地元発祥の減農薬・無農薬栽培農法で作られているこだわりの素材。さらに但馬牛や銘酒なども、ぜひ味わいたい豊岡の食文化だ。四季とともにある豊かな土と水が創り上げた地元の食材を余すところなく使用し、そのおいしさを引き出した匠の技。非日常の食体験は、何物にも変えられない幸せな旅の記憶となるはずだ。
温泉 潮騒を聞きながらゆるりとくつろぐ 海がくれた温泉
大浴場には、ロビーから見渡せるお待ち岬の地下400mにある「日和山温泉」の湯が注がれている。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。不純物の少ない優しいお湯で、特にナトリウム成分の純度が高い。「化石水」とも呼ばれる源泉は、約2万年前と推定される地層から湧き出た、まさに地球からのギフト。体の芯まで温まりやすく、冬場でも汗が続くほど温まる。
壮大な海景色を見つめながら柔らかいお湯に浸かると、遥かなる海に包まれているような極上のリラックスタイムを堪能できる。露天風呂は男女とも備えられており、夜の日本海の潮騒が耳をくすぐり、かすかに磯の香りが鼻を蕩かしてくれる。月光が輝く日には、より一層幻想的な光景を瞳に映すことができるだろう。
客室 壮大なパノラマが広がるオーシャンビュー客室
客室は「岬の館」と「渚の館」とに分かれ、「岬の館」は全室オーシャンビューの純和室となっている。客室に一歩足を踏み入れると、大きな窓の向こうに壮大な日本海が広がる。窓枠を額縁とした絵画のような海景色は、刻々とその姿を変え、見る者を飽きさせない。5月には、水平線から昇る朝日を見ることができるスペシャルな空間だ。一方の「渚の館」は和洋室と洋室が配され、半露天風呂付客室やファミリーやグループ向けの4名客室など個性的な部屋が揃う。
「利用シーンによって幅広く使い分けていただけます。常連のお客様のなかには、『次はどのタイプかな』と楽しみにされている方もいらっしゃいますよ」と今津さん。「城崎マリンワールド」に隣接していることから、長期休みは家族連れの利用が多いのだとか。肩肘張らずにエレガントな空間に身を置き、丁寧に時間の糸を紡ぐ。そんなひとときは、まさに非日常だ。
ホテル金波楼のある豊岡市の瀬戸地域は、浦島太郎伝説の地として知られ、龍宮城伝承がある「後ヶ島」が海に浮かぶ景観が、ロビーラウンジから見渡せる。今津さんは「龍宮城を訪れた浦島太郎のように過ごしてほしい」と語っていた。華やかで少しエッジが効いた優美な空間と、ダイナミックで圧巻の海景色。この宿を訪れた人は、時を忘れて自らの喜びに没頭できる場所に巡り合う、このうえない幸運を手にするはずだ。まさに現代の龍宮城がここにある。
キーパーソン
1991年にホテル金波楼に配属され、2015年に副支配人。2017年に支配人となり、2019年からは総支配人に就任。
「旅はお客さまの人生の中の幸せな記憶の1ページ。宿は旅のステージであり、我々はその舞台演出を支える黒子です。私たちは、お客さまの思い出づくりのお手伝いを差し上げたいと思っています」。ゲストが自由に過ごせる空間を創っていきたいと話す今津さん。ドリンク1杯から楽しめるザ・ウォルラスクラブも、そうした思いから創られた居場所だ。スタッフは、感性のおもむくまま、気の向くままに旅時間を過ごせるよう、ハードからソフトまで心を配ったサービスでもてなしてくれるだろう。
お知らせ
衛生管理(新型コロナウイルス感染予防対策)について
【ホテル金波楼より衛生管理について】
・館内の清掃時の換気、ドアノブ、トイレなど、各備品のアルコール消毒。
・パブリックスペースの定期的な消毒・換気と、大浴場の利用人数制限を実施。
・従業員の出勤時の検温、定期的な消毒、手洗い、うがいを実施。また、勤務中のマスク着用を義務付け。
・全室空気清浄機設置
・大浴場の過密対策
・朝食バイキング会場はお客様にも手袋の着用をお願いしています。
以上の対策のほか、お客様にも手指消毒およびパブリックスペースでのマスク着用にご協力いただいています。ご不便をお掛け致しますが、ご理解、ご協力をお願い申し上げます。
更新日:2021年12月15日