箱根・仙石原のススキ野原を左手に眺めながらクルマを走らせる。高原の爽やかな空気に、胸が高鳴る。箱根フォンテーヌ・ブロー仙石亭は、箱根外輪山の雄大な風景の中に溶け込むオーベルジュだ。日本の伝統を重んじたフレンチや、かけ流しの天然温泉はさることながら、その最大の魅力はスタッフの「人間力」を生かしたおもてなし。癒やしと活力を得られる至極の滞在が、ここにはある。
目次
サービスきめ細やかな温もりあるサービスの根幹にある「人間力」
この宿のスタッフはみな「オールラウンダー」だ。予約の電話に始まり、出迎え、フロントやレストランサービス、見送りまで、彼らの仕事に垣根はない。だからこそ、一貫性のあるきめ細やかなサービスを提供できるのだ。
「お客さまのお気持ちや状況を察して、私たちがどんなことを提案できるかを常に考えています」と話すのは、支配人の廣瀬さん。最低限のマナーを重んじながら、型にはまらないサービスを追求しているという。
高度に情報化し、サービスも効率化やシステム化が進む現代。しかしこの宿ではあえて「人」にフォーカスを当てる。「お客さまに『癒やし』を感じてもらうために、何が必要か。それは、人間にしかできない温かみのあるサービスだと思います。その揺るがない部分を大切にしていきます」
料理日本の食材の良さを引き出すフレンチに「愛情」こめて
料理のコンセプトは「内から和む伝統のフレンチ」。フレンチの伝統を重んじながら、日本の食文化や素材の良さを生かした独自の料理だ。地場の素材なら、相州牛や、駿河湾・相模湾の魚介、箱根西麓・相州の野菜に、南足柄のフルーツ。そして、日本全国の旬の味や優れたものを、シェフの眼で厳選している。これら食材の特性に合わせて調理することで、四季折々の日本の風情を取り入れた一皿ひと皿に仕上げるのだ。
料理長とスタッフが大切にしているのは「愛情」だという。「料理をつくるのもまた人間です。ただレシピどおりにつくるのではなく、そのときの食材の状態もきちんと把握して、愛情を込めて調理する。メニューも、厨房とサービススタッフが連携しながら考え、お客さまにご満足いただける料理をめざしています(廣瀬さん)」
温泉美肌に導く天然温泉を かけ流しで贅沢に楽しむ
この宿のすべての客室には展望露天風呂がついており、誰にも気兼ねすることなく、いつでも湯浴みを楽しめる。部屋付きの浴槽は信楽焼で、それぞれ異なる意匠となっている。107「疆-KYOU-」だけは岩風呂で、とくに人気なのだとか。そして古代檜づくりの大浴場も趣深い。トラディショナルな和のテイストの空間に、ほっと安らげる。
温泉の特徴は、なんといっても「天然温泉かけ流し」。湯触りはなめらかで、肌のうるおいを保つ「美肌の湯」だ。客室では大涌谷温泉、大浴場では強羅温泉の湯が楽しめる(災害のため、2020年1月現在、いずれも強羅の温泉を使用)。
「敏感肌の方からも好評をいただくやさしい泉質です。保温効果も高く、しばらく汗ばむくらいなんです」と廣瀬さん。オリジナルコスメもオーガニックなので、肌が弱い人も安心してバスタイムを楽しめそうだ。
部屋からの景色箱根外輪山のパノラマと庭の自然を心ゆくまで
部屋から外に目をやると、視界を遮る人工物が一つもないことに驚く。箱根外輪山の大パノラマを借景とし、中庭の自然が訪れる人を包み込む。そのスケールの大きさに、思わず感嘆の声を上げてしまうかもしれない。
春は薄紅の桜、初夏には色とりどりのあじさい、夏はエネルギーあふれる木々の緑が中庭を彩る。そして秋は紅葉が燃え上がるような赤黄色に、冬は雪の結晶がまぶしいほど白く、あたりを染め上げる。日々の暮らしで忘れかけていた季節の移ろいを、箱根の大自然が教えてくれる。ただその光景を眺めているだけで心を奪われ、時間が経ってしまうだろう。
部屋全室展望露天風呂付き プライベートタイムをゆっくりと
客室は、全12室9タイプ。先述のように展望露天風呂が備わっている。
例えばスイートの202「楼-ROU-」からは、抜けの良い眺望が味わえる。大きな窓に映る景色は、まるで絵画のようだ。インテリアはモダンテイストでまとめられ、ラグジュアリーな雰囲気となっている。
テラス付きの角部屋・101「蘭-RAN-」もぜひ泊まりたい部屋のひとつ。チーク家具やタイルを設えたオリエンタルな空間で、開放的な気分を味わえる。
「お風呂に何度も入って、大好きなお酒を飲んで…。早めにチェックインして、お部屋でゆっくり過ごされる方が多いですね」と廣瀬さん。クラフトビールやワイン、軽食など、充実したルームサービスも楽しみのひとつだ。また、全室に「小型波動スピーカー」を完備。空間全体を包み込むように音色が響き、好みの音楽で心地よく過ごせる。
癒やしの滞在を約束してくれる「オーベルジュ 箱根フォンテーヌ・ブロー仙石亭」。世代を問わず愛されているのは、訪れる人それぞれに合わせたきめ細やかなサービスあってこそだ。初めてここを訪れたゲストも、いつか来たことがあるような安心感を覚えるだろう。自然体で過ごせる空間だからこそ、料理も温泉も、雄大な景色も、忘れ難い思い出として刻まれるはずだ。
キーパーソン


1989年、静岡県生まれ。釣りやバンド活動に明け暮れた学生時代を過ごした後、製造業を経てホテルへ転職。想いを実現できる理念に惹かれて2014年にフォンテーヌ・ブローに入社。一心不乱に仕事に打ち込みながら、わずか数年で「箱根」と「熱海」両方をマネージメントする統括支配人となる。
「多種多様、様々な角度から人の『幸せ』へのアプローチを試みています。誰かが決めた形を守り、それなりにかっこよく見せることも大切。けれど本当に大切なのはお客様が心の底から満足しているかだと思います。小さな規模のホテルだからこそできる、完全個別対応の極致を目指しています」
お知らせ
衛生管理(新型コロナウイルス感染予防対策)について
【オーベルジュ 箱根フォンテーヌ・ブロー仙石亭より衛生管理について】
お客様の安心安全をファーストチョイスとし、下記の安全対策を行っておりますのでご報告申し上げます。
A【アルコール消毒液の設置】
玄関口~フロント(ダイニング入口)に1つ、客室全室に1つアルコール消毒液の設置
B【共用部分の除菌ふき取り掃除】
客室のドアノブ、備品、リモコン、共用トイレのドアノブ、エレベータボタンなどを定期的にアルコール消毒、除菌、UVライトを使用した除菌を行っております。客室に関しては業務用オゾン発生装置を使い、燻煙後、換気を行っております。また、全館定期的な換気を実施しております。
C【ご宿泊時の体調確認・お願い】
チェックイン時に、ご宿泊頂くお客様にも検温の実施、ご体調に関するチェックシートへご署名、身分証明書の確認をさせて頂いております。共用スペースでのマスク着用、手洗い、手指のアルコール消毒にもご協力下さいますようお願い申し上げます。
D【社内ルールの策定】
1.万が一、発熱した場合のスタッフの出社禁止原則と、発熱が発生した場合の上席相談フローを作成、運用しております
2.出社時・帰社時・トイレ使用時の消毒液による手消毒を義務付けました
3.勤務時間外でも、手洗いうがいとマスク使用など防護に努める
4.全社員クレベリンスティック着用の義務化
5.スタッフ出社時の検温
その他ソーシャルディスタンスに関する基準など記載していない細かな点に関しては、業界団体の定める「宿泊施設における新型コロナウイルス対応ガイドライン」の定める対策を基に実行しております。
更新日:2021年1月22日